「自分らしく生き、自分らしく逝くことについて考えることは、どんな人にとっても、これからの人生を充実させるきっかけになるはずです。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1953年雲本健生まれ、熊本大学医学部卒業、熊本大学付属病院(現・熊本大学病院)に麻酔科医として勤務、1989年に医療法人博光会御幸病院の院長に就任、1992年に春日クリニックを開業、1993年に医療法人清心会を設立、在宅診療や介護保険事業も展開している清田武俊さんが書いた、こちらの書籍です。
清田武俊『自分らしく生きて、逝く』(幻冬舎)
この本は、地域のかかりつけ医として30年以上の経験を通じてたどり着いた「幸福な逝き方」という死生観と、そのための準備についてまとめた書です。
本書は以下の6部構成から成っています。
1.「幸せな最期」とは?
2.最期まで充実した人生を全うする生きがいをもって生きることの大切さ
3.自分の「老い」を素直に受け入れる逝くための心の準備
4.最期まで自分らしく生きるために家族や地域の人々との関係を見直す
5.理想の逝き方へ導く伴走者長く付き合えるかかりつけ医を見つける
6.「ありがとう」自分の人生に感謝して最期を迎える
この本の冒頭で著者は、「自分の人生を振り返ったときにいい人生だった、十分に生ききったと思えるよう日々暮らすことが大切です。」と述べています。
本書の前半では、「幸せな最期とは?」および「最期まで充実した人生を全うする生きがいをもって生きることの大切さ」について、以下のポイントを説明しています。
◆ 人生の最期まで自分らしい生活を送り、納得のいく逝き方をする
◆「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」
◆ 日本人の死亡場所は病院が71.3%、希望は在宅死が70%
◆ 人生の最終段階や命の終わりについて考えて準備している人はごく少数
◆ 医療関係者を除く一般の人が人生の終わりに向かう体の変化や経過を知る機会がない
◆「最期の時まで充実した人生」を阻害する要因3つ:①老いの現実についての知識がない
◆ ②社会保障があるから大丈夫という油断、③誰かが何とかしてくれるという依存心
◆ 病院が「老い」を治せるわけではない
◆ 介護保険サービスは「要介護3」以上に移行する
◆ 病院ではポリファーマシー(多剤併用)でふらつき、食欲低下、筋力低下に
◆ 夫婦が互いに相手に依存し過ぎていないか、関係を見直す
◆ 人生の最終段階の過ごし方は、人生の評価に直結する
◆ 自分の老い方・死に方を他人に依存し過ぎると、幸せな最期につながりにくい
◆ 人生の最終段階まで自分らしく生きたいと考えるときに大切なのが、生きがいと健康
◆ 人間の頭と体は、使わないとどんどん衰えるようにできている
◆ 生涯現役なら「お金」も「健康」も手に入る
この本の中盤では、「自分の老いを素直に受け入れる逝くための心の準備」および「最期まで自分らしく生きるために家族や地域の人々との関係を見直す」について考察しています。主なポイントは次の通り。
◆ 無理なく働くことが、幸福な人生をつくる
◆ 要介護になる前段階の「フレイル」を防ぐ
◆ 栄養(食・口腔機能)、身体活動(運動など)、社会参加(就労・ボランティア)
◆ ウォーキングなど有酸素運動+筋トレ
◆ 80代後半から認知症の割合は急上昇
◆ 家庭内と地域内で自分の「居場所」をつくる
◆ 上手に支援を受ける「受援力」をつけておく
◆ 高齢期の住まいは、介護や看取りを想定して決める
本書の後半では、「理想の逝き方へ導く伴走者長く付き合えるかかりつけ医を見つける」および「ありがとう自分の人生に感謝して最期を迎える」について解説しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 高齢期は、大病院から地域医療へシフト
◆ 長く付き合える「かかりつけ医」
◆「在宅医療」を可能にする家族の理解
◆ 在宅看取りの4条件:①本人の強い意志、②かかりつけ医と在宅医療チームのサポート
◆ ③家族の理解、④少しのお金
この本の締めくくりとして著者は、「長くなった人生の後半を、健康に気をつけて仕事に趣味に生きがいをもって生きるという時代です。」と述べています。
あなたも本書を読んで、自分らしい生き方を実現し、「幸せな最期」を迎える準備をしていきませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【3179日目】