「人間の歴史の中で、何かを始めるのに今ほど最高の時はない。」と提唱している本があります。
本日紹介するのは、サイバーカルチャーの論客として活躍する著述家で編集者でもあるケヴィン・ケリーさんが書いた、こちらの書籍です。
ケヴィン・ケリー『<インターネット>の次に来るものー未来を決める12の法則』(NHK出版)
この本は、コンピューターの計算能力とコミュニケーション・テクノロジーの融合が広がり、速度を増し、開花し、進化する中で、グローバル化した現代社会の中心に躍り出たシステムとしての、未来を予測した書です。
今や全世界のネットユーザーは32億人に達し、日本でも1億人以上が使っています。また、60兆を超えるページがあって増え続け、インターネットは数時間止まったら世界中がマヒしてしまうほどの存在になっています。
そしてこらから、ネットをベースとしたAI(人工知能)やI o T(モノのインターネット)、ビッグデータ、VR(仮想現実)、ロボットといった様々な次世代テクノロジーが本格化してきます。
ついには、ネットが全人類総体の能力を上回るシンギュラリティという言葉も登場して、それは2045年にも訪れると予測されています。
コンピューターが計算機ではなく、人と人をつなぐ道具となったことは、大きなパラダイム転換であり、本書では、そうした中で今後、「不可避な12の潮流」が起きてくると提唱しています。
本書は、その12の潮流ごとに、以下の12部構成から成っています。
1.Becoming(ビカミング)
2.Cognifying(コグニファイング)
3.Flowing(」フローイング)
4.Screening(スクリーニング)
5.Accessing(アクセシング)
6.Sharing(シェアリング)
7.Filtering(フィルタリング)
8.Remixing(リミクシング)
9.Interacting(インタラクティング)
10.Tracking(トラッキング)
11.Questioning(クエスチョニング)
12.Beginning(ビギニング)
本書の原題は、『The Inevitable』で、「不可避」という意味です。
ネットの進化に伴う、以上の不可避な「12の潮流」を解説し、提唱しているのが本書の核心です。
その不可避な潮流とは、以下のように解説されています。
◆ ネット化したデジタル世界は名刺(結果)ではなく動詞(プロセス)として生成する(Becoming)
◆ 世界中が利用してAI(人工知能)を強化することで電気のようなサービス価値が生じる(Cognifying)
◆ 自由にコピーを繰り返して流れる(Flowing)
◆ 本などに固定されることなく流動化して画面で読まれる(Screening)
◆ すべての製品がサービス化してリアルタイムにアクセスされる(Accessing)
◆ シェアされることで所有という概念が時代遅れになる(Sharing)
◆ コンテンツが増え過ぎてフィルターしないと見つからなくなる(Filtering)
◆ サービス化した従来の産業やコンテンツが自由にリミックスして新しい形となる(Remixing)
◆ VR(仮想現実)のような機能によって高いプレゼンスとインンタラクションを実現して効果的に扱えるようになる(Interacting)
◆ そうしたすべてを追跡する機能がサービスを向上させライフログ化を促す(Tracking)
◆ 問題を解決する以上に新たな良い疑問を生み出す(Questioning)
◆ すべてが統合され、ホロス(holos)と呼ぶ次のデジタル環境(未来のインターネット)げ進化していく(Beginning)
本書の中で著者は、以下のように述べているのが印象的です。
「テクノロジーの移り変わりには慣性が働いている。過去30年間にデジタルテクノロジーを形成してきた強い潮流は、これから30年間さらにしっかりと広がっていくだろう。」
この本で、ワイアード初代編集長の著者は、インターネットという名前に象徴されるデジタル革命の本質を読み解こうとしています。
あなたも本書を読んで、インターネットの次に来る未来を考察してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を