放送作家が教える「アイデアがすくすく育つ思考のヒント」に関する本があります。本日紹介するのは、『行列のできる法律相談書』や『ガイアの夜明け』など数々の人気TV番組を手掛ける放送作家・山名宏和さんが書いた、こちらの書です。
山名宏和『放送作家が教えるアイデアがすくすく育つ思考のヒント』(サンマーク文庫)
アイデアの発想には「原材料の準備」がポイント
この本は、アイデアを発想する前の段階にフォーカスして、「発想以前」のアイデアの原材料の準備について書いた書です。
これはアイデアを生み出していく上でとても大切なプロセスで、その重要性を意識するかしないかで、後の成果は大きく変わってくる、と著者は言います。
著者の山名さんも「発想以前」の重要性を認識するまでは、次から次にアイデアを思い付くクリエーターの仕事ぶりが不思議でならなかったそうです。
「アイデアは思いつくものじゃない。アイデアは見つけるものだよ」という、クリエーターの言葉から、「アイデアの原材料」が大切だと理解した、と述べています。
アイデアとは、無から作りだすのではなく、この世界のどこかにあるものを見つければいい、ということです。アイデア豊かな人は、面白がっている量が多いという共通点があると言います。
どんなユニークな発想法であっても、要は「アイデアの原材料の組み立て方」ではないのか、ということ。もしアイデアを果実だとするならば、美味しい果実を作りたいと思ったら、肥沃な土壌と優れた栽培法の二つが揃って初めて実現します。
「豊かな土壌」がすなわち、発想以前にあたる、「アイデアの原材料」です。
本書が提示する「4つの思考のヒント」
本書は以下の4部構成に沿って、「4つの思考のヒント」を提示しています。
1.新しい見方を手に入れる
2.価値観を広げる
3.アイデアの種を見つける
4.想像力のサビを落とす
これら「4つの思考法のヒント」の中で、本書の核心は、3番目の「アイデアの種を見つける」ことです。これが冒頭に記した発想以前の「アイデアの原材料」です。
そうは言っても、やはり「原材料」だけではアイデアは生まれたり育ったりしないので、様々な視点からのアプローチが必要になります。
そうした中で、私が感銘を受け印象に残った、本書が提示する視点を以下に紹介します。
◆ ズームアウト
◆ 外国人の目線
◆ 非日常の目
◆ 視点のスイッチング
◆ キーワード収集
◆ 現場をイメージする
◆ 弱点という個性
◆ マリオット効果
◆ 違和感
◆ 劇的なもの
◆ 欲望の細分化
◆ 未来予告
◆ 価値ある手間
◆ 対比の力
◆ ルーツという味方
皆さんも気になった「キーワード」があったら、ぜひ本書を一読することをお薦めします。手軽に手に取れる文庫本で、これだけのアイデア発想や「思考のヒント」が得られれば、コストパフォーマンスの極めて高い投資になるでしょう。
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では、今日もハッピーな1日を!