「日本の貧困化をもたらしている主たる要因は、新型コロナウイルスやロシアのウクライナ侵攻だけではない。ましてGDPで日本を抜いた中国でもない。」「米国に従属してきた日本のスタンスこそが『貧しい国ニッポン』を加速させているのだ。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1961年東京生まれ、日本大学経済学部卒、経済紙の記者を経て、フリー・ジャーナリストになり、「夕刊フジ」「週刊ポスト」「週刊新潮」などで執筆活動を続けるかたわら、テレビ出演をする経済ジャーナリストの須田慎一郎さんが書いた、こちらの書籍です。
須田慎一郎『一億総下流社会』(MdN新書)
この本は、はたして「日本の貧困化」はどこまで進んでいるのか、その実態を掘り下げ、日本はこのまま「一億総下流社会」となってしまうのかを見ている書です。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.二極化のひずみ~極限まで進んだ日本の貧困格差
2.目の前にある日本の金融問題~円安・インフレ
3.金融とエネルギーの問題は表裏一体
4.世界金融戦争勃発~知られざる経済制裁
5.米国との従属関係を見直す時
この本の冒頭で著者は、「米国への従属を見直さない限り、貧困層ばかりか、『勝ち組』とされる富裕層までもが『負け組』に転落する恐れも否定できない。」と述べています。
本書の前半では、「二極化のひずみ~極限まで進んだ日本の貧困格差」について、以下のポイントを説明しています。
◆ 環境問題もコスト高につながる
◆ ドヤ街ではびこる「貧困ビジネス」
◆ 極限まで進んだ「二極化」
◆ 日本はますます「貧しい国」に
この本の中盤では、「目の前にある日本の金融問題~円安・インフレ」および「金融とエネルギーの問題は表裏一体」について解説しています。主なポイントは次の通り。
◆ 円安はまだまだ続く
◆ 統計と大きくズレる生活実感
◆「安さ」に飼いならされた消費者
◆ 米国に従属する日本の国家戦略
◆ 日常生活と切り離せない世界情勢
◆ 浮き彫りになった脆弱なロシア産業
◆ 迫られるロジアビジネスからの撤退
◆ 引くに引けない日本政府
本書の後半では、「世界金融戦争勃発~知られざる経済制裁」および「米国との従属関係を見直す時」について考察しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 国債のデフォルトが国を壊滅に追い込む
◆ 米国に従属する日本の金融機関
◆ さらに加速する世界的インフレ
◆ 問われる日本人の「金融リテラシー」
この本の締めくくりとして著者は、「世界に通用する安倍元首相という政治家を失ってしまった日本が、そのことによってどのような影響を受けるのか、皆目見当がつかない。」と述べています。
あなたも本書を読んで、「一億総下流社会」となってしまった日本の将来について、しっかりと考えてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【2939日目】