「残業・休日出勤して、人生を会社に捧げる時代は過ぎ去った。長時間働いても、生産性が高くなければ意味がない。」と提唱している本があります。
本日紹介するのは、慶應義塾大学在学中の学生ITベンチャー経営者として、様々な技術を事業化した後、社会起業家としてNPO法人フローレンスを経営する駒崎弘樹さんが書いた、こちらの書籍です。
駒崎弘樹『働き方革命-あなたが今日から日本を変える方法』(ちくま新書)
この本は、NPO法人フローレンスの経営者として、長時間働いていた働き方を、9:00~18:00の定時勤務に改革していった、「働き方革命」の体験を紹介しながら、日本の働き方について考察した書です。
本書は以下の7部構成から成っています。
1.なぜこのような本を書かざるを得なくなったのか
2.自分が働くことで、誰かを壊している?
3.自分のライフビジョンって、何だろう?
4.「働き方革命」の起点-仕事のスマート化
5.「働き方革命」でたくさんの「働く」を持つ
6.「働き方革命」が見せてくれた世界
7.「働き方」を革命し、日本を変えよう
この本は、2009年5月に書かれ、この時すでに、現在大きな議論を巻き起こしている日本の「働き方改革」における主要な論点を本書がほぼ網羅していることに驚かされます。
本書の冒頭で著者は、会社のオーナーは自分なのに、実は会社が自分のオーナーになっているかのごとき、無制限の長時間労働になっていた実態や気持ちの動きを紹介しています。
そうしたモーレツな働き方を変える転機になったのが、アメリカでのリーダーシップ研修への参加でした。当時のアフラック最高顧問の大竹さんからの誘いで、ルー・タイス氏の研修に参加しました。
そこで学んだ「ライフビジョン」や、目指すべき「自己イメージ」を作り、著者は無理やり、「定時退社経営者」になることを実践します。
その時に気づいた「生産性」を上げることの重要性を、組織の中で取り組んでいく経緯が具体的に書かれていて、参考になります。
また、そうした「働き方革命」のコンセプトやキーワードが本書の巻末に整理されているので、主要なものを以下に紹介します。
◆ 「長時間がむしゃら労働」から「決められた時間で成果を出す」スマートワークへ
◆ 「自分のための仕事」から「自分を含めた社会のための仕事」へ
◆ 「成功」ではなく「成長」
◆ 「やりたいことがない」ではなく「やりたいことを創る」
◆ 「自己実現」ではなく「社会実現を通しての自己実現」
◆ 「自分探し」ではなく「コミットメントの連続による自己形成」
◆ 「亭主関白」ではなく「パートナーシップ」
◆ 「家族を養う」ではなく「共同運営」
◆ 「家族サービス」ではなく「家族も、自分も楽しいイベントづくり」
◆ 「家事を手伝う」ではなく「自分の仕事としての家事」
最後に、「働き方革命」に関連する書籍が、以下の通り、紹介されています。
あなたも本書を読んで、「働き方革命」について、真剣に考えてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を