「とくに本書で読者に伝えたいことは、私は『死んでもいい』とは思っていないものの、延命にはこだわっていないということだ。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1957年東京都生まれ、東京大学経済学部卒業後、日本専売公社(現・JT)に入社、経済企画庁、UFJ総合研究所などを経て、現在は経済アナリスト、獨協大学経済学部教授で、50年間集めてきたコレクションを展示するB宝館(埼玉県所沢市けやき台2-32-5)が話題の森永卓郎さんが書いた、こちらの書籍です。
森永卓郎『がん闘病日記』(フォレスト出版)
この本は、いつ死んでも悔いのないように生きてきたし、いまもそうして生きている著者が、それが具体的にどういうことなのかを伝えるために書かれた書です。
本書は以下の6部構成から成っています。
1.突然のがん宣告
2.殺到する「がんの治し方」
3.がん治療とお金
4.私の選択
5.いまやる、すぐやる、好きなようにやる
6.素敵な仕事、自由な人生
この本の冒頭で著者は、「自分のがん闘病記を書いても、読者に利益があるのか疑問だと私は思っていた。」「その理由は、私の現時点での診断は『原発不明がん』というもので、どこにがんの本体があるのかまったくわからない特殊なケースだからだ。」と述べています。
本書の前半では、「突然のがん宣告」および「殺到する がんの治し方」について以下のポイントを説明しています。
◆「すい臓がんステージⅣ」で余命4ヶ月の診断
◆ 抗がん剤で死にかける
◆ 殺到する「がん治療のアドバイス」
◆ アドバイス3タイプ:➀純粋に快復を祈る人、②広告塔に利用、③がん治療ビジネス
この本の中盤では、「がん治療とお金」および「私の選択」について解説しています。主なポイントは次の通りです。
◆ 50万円自己負担で「血液パネル検査」
◆ がんと闘う免疫細胞を大量に作り出す「血液免疫療法」は1ヵ月の治療費100万円
◆ がん細胞軍団 vs 免疫細胞軍団、免疫細胞軍団の「健康度」が重要
◆ オプジーボは免疫細胞軍団を活性化、治療費は5ヵ月投与で300万円
◆ がんとの闘いは数カ月がヤマ、1年6ヵ月超えると障害年金の可能性も
本書の後半では、「いまやる、すぐやる、好きなようにやる」および「素敵な仕事、自由な人生」ついて説明しています。とくに共感できるポイントは以下の通りです。
◆ モリタクゼミのプレゼン能力トレーニング
◆ 60種類、12万点コレクションの「B宝館」(B級・バカ・ビューティフル)
◆ 生活のために必要不可欠でない仕事ほど素敵な仕事
◆ 歌人、歌手、童話作家になりたい
◆ がんは人生の幕引きを整える時間を確保できる「幸せな病気」
◆ 子どもは親の背中を見て育つ
◆ 妻とはライフスタイルが正反対だからうまくいく
◆「ウソをつかないこと」が父から受け継いだ信条
この本の締めくくりとして著者は、「子どもが成人を迎えたのを機に、私は会社を辞め、同時に、嫌な仕事、金を稼ぐためだけの仕事をすべて排除した。」「私は50歳にして『悠々自適』の生活に入ったことになる。実際、それ以降、私が抱えるストレスはケタ違いに減った。」と述べています。
あなたも本書を読んで、著者の生き方から「お金よりずっと大切なこと」を考えてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【3442日目】