「自分の人生の主人公になるためにもっとも大事なことは、『どの場所に陣取るか』というポジショニングの問題なのです。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1955年生まれ、東京大学経済学部を卒業し、株式会社リクルートに入社、東京営業統括部長、新規事業担当部長などを歴任し、同社フェローとして独立、その後、都内では初の義務教育民間校長として杉並区立和田中学校の校長を務め、様々な改革を実施、橋下徹大阪府知事の教育政策特別顧問、佐賀県武雄市特別顧問、奈良市立一条高等学校校長などを務めた教育改革実践家の藤原和博さんが書いた、こちらの新刊書籍です。
藤原和博『どう生きる?ー人生戦略としての「場所取り」の教科書』(祥伝社新書)
この本は、自分の陣地を決める「場所取り」をどうすればいいかを教示して、「自分の人生の主人公」になることを手伝ってくれる書です。
本書は以下の7部構成から成っています。
1.自分の人生を生きられない国・日本
2.勝てそうな場所を探して、陣地を作る
3.私は、こうやって「場所取り」をしてきた
4.人間の器を大きくするには?
5.運を味方につけるには?
6.50歳からの「定年のない生き方」
7.60歳からの〝本当の〟お金の話
この本の冒頭で著者は、「これからの時代は、これまでの常識が通用しません。視界不良、先行き不透明のなか、きちんと『場所取り』をできた人が生き残り、『自分の人生の主人公』になることができます。」と述べています。
本書の前半では、「自分の人生を生きられない国・日本」および「勝てそうな場所を探して、陣地を作る」について説明しています。主なポイントは以下の通り。
◆ ジグソーパズル型からレゴ型へ
◆ 成熟社会では、コモディティ社員とレアカード仕事人に二分される
◆ 時給は「希少性」で決まる
◆ 組織内「自営業者」を目指す
◆ 1万時間で1つのプロ(100人に1人)になれる
◆ 勝てそうな場所を探して陣地を作る5つのキーワード:①エネルギー
◆ ②意識の転換(受け手⇒発信者、ルールを作る・仕掛ける側に)
◆ ③遊び場(ひとりで面白いことに挑戦すると応援される)
◆ ④環境(成熟社会では場所を変えて発想を変える、パリの「Art de Vivre」
◆ ⑤キャリアの大三角形(3つ目を大きく踏み出す、立体化して三角錐で完成)
この本の中盤では、「私は、こうやって場所取りをしてきた」および「人間の器を大きくするには?」について解説しています。主なポイントは次の通りです。
◆ これからの時代は「逆張り」のキャリアが有効
◆ 33歳からの35年間で4000冊の読書
◆ 40歳で自営業者を選択し、「自分マーケティング」で教育をテーマに
◆ 東京・パリ・奈良・河口湖に拠点、成功は移動距離に比例する
◆ 幼小中高大の一気通貫「ロイヤルストレートフラッシュ」への挑戦
◆ 入射角・反射角の法則で、谷が深いほど跳ね返りのリターンは大きい
◆ 人生はクレジットゲーム、人を惹きつける「谷」と「転」
◆信用される10カ条の最後の2つ:「潔さ」と「感謝と畏れの感覚」
◆ 人間の器はダイヤモンド:上の三角錐(キャリア)と下の三角錐(マイナスの経験)
◆ 三角錐の高さに必要なのは「志」「哲学」「美意識」
◆ 情報編集力2つ:①遊び心と豊かなイマジネーション、②ビジョンを実現する戦略性
本書の後半では、「運を味方につけるには?」「50歳からの定年のない生き方」および「60歳からの〝本当の〟お金の話」ついて、以下のポイントを説明しています。
◆ コミュニティは「脳がつながる場所」、運のいい人が集まる場所へ行く
◆ 自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ
◆ 自ら環境を創り出し(場所を取り)、そこでの経験によって自らを変えよ
◆ SSK(接待・査定・会議)に時間を取らっずに、「1万時間の学び」を
◆ 3歩目の踏み出しは、①社会的なニーズ、②共通の目的(錦の御旗)に留意
◆ 自分の中の「狂気」を育てる
◆ 60歳以降に大切な「収支のマネジメント」
◆「場所取り」は人生後半に効いてくる
本書で提唱している「勝てそうな場所を探して陣地を取る」という戦略は、私が実践し、拙著でオススメしている「定年ひとり起業」と共通のコンセプトで、深く感銘を受けました。
この本の締めくくりとして著者は、「死を思うことで、人生は拓ける」と述べています。
あなたも本書を読んで、人生戦略としての「場所取り」の重要性を学び、「どう生きるか」を考えてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【3386日目】