書評ブログ

『長寿と性格』

「健康長寿を実現した人たちの人生を調べると、驚くべき事実が浮かび上がった。彼らは食事に気をつけていたわけでもなければ、人間ドックの愛好者だったわけでもない。サプリメントやジョギングとも無縁の人生だ。どうやら彼らの長生きの秘訣は、むしろ生き方のパターンにあるようだ。」と述べている本があります。

 

 

本日紹介するのは、カリフォルニア大学リバーサイド校心理学教授ハワード・S・フリードマンさんとラシエラ大学心理学教授レスリー・R・マーティンさんが書いた、こちらの書籍です。

 

ハワード・S・フリードマン、レスリー・R・マーティン『長寿と性格』(清流出版)

 

 

この本は、1500人の人間を生涯にわたって追跡調査したターマン研究の結果(どんな特徴や性格がどんな人生につながるのか、同じような背景を持つ人でも健康や幸福度で人生に大きな違いが出てくるのはなぜなのか)をまとめた書です。

 

 

本書は以下の16部構成から成っています。

 

1.はじめに 1500人の生涯を追跡した画期的な研究

2.健康長寿につながる生き方のパターン

3.あなたの基本的性格が寿命を予測する

4.「陽気な社交家タイプ」の落とし穴

 

5.楽天的で前向きな人は本当に長生きか

6.悲観論を脱して上手に年をとろう

7.幼児体験や教育レベルは寿命に影響するか

8.親の離婚から立ち直れる人・立ち直れない人

 

9.体育会系とオタクはどちらが長生きか

10.病めるときも健やかなる時も?ー愛・結婚・離婚

11.キャリアへの意欲こそ長寿人生の原動力

12.社交ネットワークの驚くべき長生き効果

 

13.男らしさ・女らしさに見る寿命格差

14.ストレスやトラウマをどう乗り越えるか

15.健康長寿へのそれぞれの道

16.おわりにー人びとが健康で長生きできる社会とは

 

 

この本の冒頭で著者は、「この研究プロジェクトの最優先課題は、あくまでもすべての人にとって役に立つ『健康長寿の秘訣』を発見することだ。」と述べています。

 

 

本書の前半では、「健康長寿につながる生き方のパターン」「あなたの基本的性格が寿命を予測する」「陽気な社交家タイプの落とし穴」および楽天的で前向きな人は本当に長生きか」について、以下のポイントを説明しています。

 

◆ 健康な人生を送るかどうかは、生き方のパターンで決まる

◆ ターマン研究の性格診断手法は50年後の現在も有効

◆「勤勉性」(=conscientiousness)という性格が健康長寿の重要な鍵を握っている

◆ 勤勉性の高い人が健康長寿である理由は、①慎重に行動し危険を避ける、②もともと健康と勤勉性を兼ね備えている、③健康長寿に繋がる人生を自分の力で創造している

 

◆ 性格や生活習慣は心がけしだいで変えられる

◆ 社交性は寿命に関係ない

◆ 明るく楽観的な人はリスクにさらされてむしろ短命

◆ 健康にいい生活習慣が自然な状態という人は健康で幸せ

 

 

この本の中盤では、「悲観論を脱して上手に年をとろう」「幼児体験や教育レベルは寿命に影響するか」「親の離婚から立ち直れる人・立ち直れない人」「体育会系とオタクはどちらが長生きか」および病めるときも健やかなる時も?ー愛・結婚・離婚」について考察しています。主なポイントは次の通り。

 

◆ 過度に一般化する悲観論者は事故や病気で寿命が短い

◆ 心の不安程度と致命度で自殺の可能性が判定できる

◆ 高齢になっても社会に貢献する意欲の高い人は健康長寿

◆ 悲観的な思考パターンは変えられる(自分でコントロールできる)

◆ 悲観的な思考を現実的な思考に置き換えるには日記をつけるとよい

 

◆ 早期教育は生涯を通じて様々な苦労を経験する傾向

◆ 教育レベルの高さは長寿の要因にならない

◆ 子どもの頃に両親の離婚を経験すると明らかに短命に

◆ 親子の歴史は繰り返される(両親が離婚すると子供も離婚)

◆ 離婚家庭から立ち直った人は、自分の仕事に満足している人

 

◆ 身体活動レベルは人さまざまだが、中年期に身体を動かすことが重要

◆ 堅実な結婚生活は長寿に繋がる

◆ 離婚によって男性は短命に、女性は健康で長生きする

◆ 再婚組が堅実組より短命なのは、離婚のストレスを経験しているから

◆ 老年の健康状態のカギを握るのは「夫の結婚満足度」

 

 

本書の後半では、キャリアへの意欲こそ長寿人生の原動力」「社交ネットワークの驚くべき長生き効果」「男らしさ・女らしさに見る寿命格差」「ストレスやトラウマをどう乗り越えるか」および健康長寿へのそれぞれの道」について、研究結果を紹介・解説しています。主なポイントは以下の通りです。

 

◆ キャリアで成功している人は健康長寿

◆ 仕事で成功している人ほど勤勉性が高い

◆ 人間関係から生まれる職場のストレスは体に悪い

◆ 生産性の高い高齢者は長生きする

◆ 健康長寿のポイントは「やる気」と「責任感」

 

◆ 社交ネットワークの大きい人ほど長寿

◆ 女らしい男女はあらゆる死因で死亡リスクが低い

◆ 神経質で心配性な男性は健康に気を使い寿命を伸ばす

◆ 伝統的な女らしさの利点は、親密な人間関係を築けること

◆ 人生を蝕む「慢性的ストレス」

 

◆ ストレスやトラウマに打ち勝つには、モチベーションが高く、辛抱強く、思慮深いこと

◆ 現代医療の狭量な健康観を見直すべき

◆ 薬に頼らない健康的な生活を目指す

◆ 健康長寿を実現する生き方のパターンがある

◆ ねばり強く、生きがいがあり、社交的な人生を

 

 

この本の締めくくりとして著者は、「健康政策を作る人も、私たち一般人も、健康と長寿に関しては二つの大きな誤解をしている。」と述べて、次の2つの誤解を指摘しています。

 

◆ 家系を必要以上に重視している

◆ 健康にいいことをリストにすれば毛㏍脳状態を向上させられる

 

 

そじて、研究の成果がもたらした真実は以下の通りです。

 

◆ いちばん大切なのは、自分自身の生き方である

◆ 性格、性質、行動、社交のつきあい、仕事の環境といった事柄が複雑に絡み合い、健康長寿への道になっている

 

 

本書で明らかにしているターマン博士により1500人の生涯にわたる追跡調査である長寿研究プロジェクトの結論は、私が2018年以来、拙著で提唱してきた「トリプルキャリア」による生涯現役という生き方、そのための「定年ひとり起業」というライフスタイルが、最も幸せで長寿に繋がる人生設計であることを裏付けるもので、強く共感しました。

 

 

 

私がとくに強く共感したのは「第10章 キャリアへの意欲こそ健康長寿の原動力」の部分で、185ページに記載されている次の言葉です。

 

「目標に向かって努力すること。一つの目標を達成したら、次の目標を設定すること。高齢になっても仕事を続け、高い生産性を保っていること。これが、健康で長生きした人たちの共通点だ。」

 

 

あなたも本書を読んで、「長寿と健康」をもたらす幸せな人生設計について考えてみませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【2758日目】