ドキュメンタリー『定年前起業への道-57歳からの挑戦!』の第61回は、「知的生活の実践」<その6>です。
今日は、知的情報のインプットとアウトプットを続けてきた立花隆さんが書いた、こちらの書を紹介します。
立花隆『「知」のソフトウェア』(講談社現代新書)
この本は、知的情報のインプットとアウトプットを長年にわたって生業として続けてきた著者の「個人的な覚書」のようなもの、と位置づけられています。
著者の立花さんによれば、話の構成は以下の3部から成ります。
1.インプットの仕方
2.アウトプットの仕方
3.インプットからアウトプットに到るプロセス
上記のいずれにおいても、「一般論」というのは存在しない、と著者は言います。
インプットの手段としてポピュラーなのは「読書」であり、またアウトプットの手段でポピュラーなのが文章執筆ですが、いずれについても、ちょっと書店をのぞいてみれば、たくさんの「読書論」や「文章作法」が見つかるでしょう。
立花さんによれば、情報の受容能力から考えて、情報のインプットは五官を通じてなされています。
それから、著者は「目的先行型の読書法」を提唱しています。私も実践していますが、予め目的を持って本を読むという姿勢です。
また、立花隆さんの持論として、「インプットとアウトプットのバランス」の問題があります。立花さんは、1冊の本を書くのに、100倍の100冊の書籍を読んでインプットする、と言います。
本書の詳細の構成は以下の通りです。
1.情報のインプット&アウトプット
2.新聞情報の整理と活用
3.雑誌情報の整理について
4.情報検索とコンピュータ
5.入門から専門書まで
6.官庁情報と企業情報
7.「聞き取り取材」(=インタビュー)の心得
8.アウトプットと無意識の効用
9.コンテ型と閃き型
10.材料メモ・年表・チャート
11.文章表現の技法
12.懐疑の精神
著者の立花さんは、最後に本書を次にように、一言で要約しています。
「自分で自分の方法論を早く発見しなさい」
本書も含めて、人の「方法論」に惑わされてはいけない、ということです。
あなたも、生涯にわたって「知的生活」をめざすのであれば、ぜひ本書も参考にしながら、自分の方法論を見つけてみませんか。
2015年11月1日の「定年前起業」まで、あと106日です。皆さんの温かい励ましや応援をどうかよろしくお願いいたします。