書評ブログ

『65歳超入門 ~ 隠居するにはまだ早い!』

「若い頃は60歳まで頑張ればあとは何とかなると思っていたものですが、職業人としてのゴールは先へ先へと伸びていきます。見えていたゴールが先へ先へ遠ざかるわけですから、モチベーションの維持も大変です。」と述べている本があります。

 

 

本日紹介するのは、1958年宮崎県生まれ、1991年に社会保険労務士を開業し、企業の労務指導に携わっている川越雄一さんが書いた、こちらの書籍です。

 

川越雄一『65歳超入門 ~ 隠居するにはまだ早い!』(産業能率大学出版部)

 

 

この本は、会社が年齢に関係なく雇用し続けたいと思う人材の共通点を踏まえ、65歳以降もイキイキと働き続けたいと考えている人向けの入門書としてまとめたものです。

 

 

本書は以下の6部構成から成っています。

 

1.【現役続行】同じ会社で働き続ける

2.【現役続行】新たな会社に転職再就職する

3.【現役続行】独立創業する

4.現役続行を支える年金の基本

5.現役続行を支える健康保険・雇用保険の基本

6.65歳からも輝き続けるために

 

 

この本の冒頭で著者は、「65歳からの生き方などが、本を一冊読んだくらいでどうこうなるものではないでしょう。しかし、このような本を手にされたこと自体が前向きで素晴らしく、65歳以降の展開は自ずと開けてくるものと確信しております。」と述べています。

 

 

本書の前半では、「同じ会社で働き続ける」および新たな会社に転職再就職する」について、以下のポイントを説明しています。

 

◆ 実際の雇用は就業規則上のルールや雇用契約で決まる

◆ 65歳以降も働き続けるには「会社が必要と判断する」こと

◆ 65歳以降の3つの壁:➀経営者代替わり、②地位(ピスト)変わり、③収入減少

◆ 65歳以降も必要とされるには、①意欲、②健康、③賃金低下を納得の3条件

 

◆ 転職・再就職の3パターン:➀子会社・関連会社、②その他関係会社、③ハローワーク紹介

◆「やばい会社」は、①応募・面接、②内定・採用、③採用後2週間の3ステップで判断

◆ 確認すべき3点:➀労働条件、②立場が変わる、③何のために採用されたか

◆ 転職再就職先での人間関係は、①第一印象を大切に、②周りに頼り溶け込む、③体験を共有

 

 

この本の中盤では、「独立創業する」および現役続行を支える年金の基本」について、解説しています。主なポイントは次の通り。

 

◆ 独立創業では、①何をしたいか明確に、②家族の理解、③事業を行う時間

◆ 個人経営と法人経営にはそれぞれに長所・短所

◆ 独立創業の相談は公的機関や専門家に

◆ 老齢年金は原則65歳から支給

 

◆ 厚生年金は70歳まで加入する

◆ 年金受給には繰り上げ、繰り下げの選択肢がある

◆ 繰り下げ請求のタイミングは、65歳時点で決める必要はない

◆ 厚生年金加入中の夫が死亡したら妻は遺族厚生年金を受給できる

 

 

本書の後半では、「現役続行を支える健康保険・雇用保険の基本」および65歳からも輝き続けるために」について考察しています。主なポイントは以下の通りです。

 

◆ 厚生年金の平均受給額は14万5000円、多い階層は男性18~19万円

◆ 65歳時点での平均余命は、男性20年、女性25年

◆ 人の幸福は、「働くこと」をおいて得ることはできない

◆ 人の幸せは4つ:➀ほめられること、②人に必要とされること、③人の役に立つこと、④人に愛されること、この4つは「働くこと」をおいて得るのは不可能

 

◆ 65歳以降は、生活を楽しむため必要な分だけ働く

◆ 習い事を通じて新たな自分を発見する

◆「何もしない」という選択肢もある

◆ ボランティア活動への道も

 

 

この本の締めくくりとして著者は、「65歳なんて飲み会でいうならまだまだ中締めだ」と述べています。

 

 

あなたも本書を読んで、65歳からの人生をしっかり考えて、現役続行に舵を切ってみませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【2810日目】