「まだ体力的に余力がある50歳くらいから、自分の老後を見越した対策を講じないと、厳しい老後が待っているだけです。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、外資系消費財企業などを経て、2007年さわかみ投信へ入社して資産運用業界でのキャリアをスタート、外資系運用会社を経て2018年ゼゾン投信入社、同社事業推進部長、同社取締役兼事業本部長、2020年6月より同社代表取締役社長CEO兼務COOである園部鷹博さんが書いた、こちらの書籍です。
園部鷹博『50歳・資金ゼロから始める老後を幸せにする資産運用』(ビジネス社)
この本は、たぶん他の世代に比べて、いろいろな意味で割を食っている団塊ジュニア世代が50歳になって実はほとんど資産形成ができていない人が少なくない現状に対して、長期・積立・分散投資による資産形成の大切さを伝え、老後の生活の備えができるように書かれた本です。
本書は以下の6部構成から成っています。
1.未来予測 これからの50代はこういう時代を生きることになる
2.お金をつくるための準備をしよう
3.公的年金の最低限の知識を身に付けよう
4.NISAとiDeCoを使い倒そう
5.資産形成に最適な投資信託の基礎知識と選び方
6.50歳から投資信託を活用して豊かな老後に必要な資産を築くには
この本の冒頭で著者は、「私たち団塊ジュニア世代は、新入社員で働き始めてから老後に至るまで、経済的には本当に恵まれない状態が続く」「だからといって何もせずに、悲惨な老後を甘受するわけにもいきません。そこで資産形成が重要な意味を持ってくるのです。」と述べています。
本書の前半では、「未来予測 これからの50代はこういう時代を生きることになる」および「お金をつくるための準備をしよう」について以下のポイントを説明しています。
◆ 人口減少社会と現役時代の長期化
◆ 住宅の資産価値はダダ下がり
◆ 年金は雀の涙になるが老後資金の柱
◆ 経済的な問題は資産運用で解決する
◆ まず70歳まで働く意思を持つ
◆ 保険を見直し、住宅をダウンサイジングする
◆ 老後の生活費の収支を計算する
◆ 終の棲家と子供の教育費をどうするか
この本の中盤では、「公的年金の最低限の知識を身に付けよう」および「NISAとiDeCoを使い倒そう」について解説しています。主なポイントは次の通りです。
◆ 「ねんきん定期便」に目を通す
◆ 公的年金の繰り上げ受給と繰り下げ受給
◆ フリーランスは国民年金基金と小規模企業共済を活用
◆ 受給できる年金額と必要な生活費の差額を把握する
◆ 長期、積み立て、分散の極意
◆ 非課税制度を使わないと損
◆ たくさんの投資信託を買う必要はない
◆ 本当に有利なのは、5年間でNISAの1800万円の枠を満たすこと
◆ 自営業者と主婦は、iDeCo を積極的に活用する
本書の後半では、「資産形成に最適な投資信託の基礎知識と選び方」および「50歳から投資信託を活用して豊かな老後に必要な資産を築くには」ついて説明しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 投資信託は少額資金でも様々な資産に分散投資できるスケールメリットがある
◆ インターネット証券会社ならどこにいても2000本以上の選択肢から投資信託を買える
◆ ポートフォリオのベースになるのは国際分散投資型の投資信託
◆ 運用の継続性を重視しよう
◆ 投資信託の目論見書・運用報告書・運用レポートを読み解く
◆ 夫婦世帯か単身世帯かで大きく変わるライフプラン
◆ 65歳から100歳までに必要なお金を計算する
◆ 運用するかしないかの違いは大きい
◆ 50歳からの15年間で老後生活に必要なお金をつくる運用を考える
本書で提唱している資産運用の考え方は、拙著『定年ひとり起業マネー編』および『1日1テーマ読むだけでやりたくなる定年ひとり起業』(いずれも自由国民社)で提唱している長期・積立・分散の投資戦略と共通するコンセプトが多く、強く共感しました。
あなたも本書を読んで、老後を幸せにする資産運用を学び、実践していきませんか。
ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。
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では、今日もハッピーな1日を!【3472日目】