「ある人物が参加するだけで議論がまとまる、方向性が決まる、課題が見える。それまでモヤモヤしていた視界がパッとクリアになり、やるべきことがわかる。」というシーンを誰沁み経験したことがあるのではないでしょうか、と呼び掛けている本があります。
本日紹介するのは、ビジネスコンサルティングおよび研修事業を行う、株式会社HRインスティテュートおよび同社フェローの野口吉昭さんが書いた、こちらの書籍です。
HRインスティテュート・野口吉昭『30ポイントで身につく!「ロジカルシンキング」の技術』(PHP研究所)
この本は、ロジックを武器に、場をつくり、活性化し、方向性を決め、結果につなげるスキルの習得を目的にした本です。
その目的を達成するには日々の鍛錬が必要だ、と著者は言いますが、まずはこの本を読んで、ロジカルに考えるコツ、「原理原則」を身につけてほしい、ということです。
本書は以下の4部構成から成っています。
1.ロジカルシンキングとは
2.わかりやすさを磨く 論理的な主張を展開する
3.するどさを磨く 論理的に問題を解決する
4.ロジカルシンキングを加速させる力
この本の冒頭で著者は、ロジカルシンキングは「究極のポータブルスキル」だ、と述べています。ロジカルシンキングとは「論理的に考える」ということで、「結論」と「根拠」を明らかにして考えることを意味します。
つまり、ロジカルであるとは、「わかりやすい!」ということです。
そして、ロジカルな人は、次の3つの特徴を持っている人です。
◆ わかりやすい!
◆ するどい!
◆ はやい!
本書では、ロジカルな人を真似て、行動を変えれば思考も変わる、と提唱しています。そして、ロジカルな人の共通項を、思考・マインド面と行動・スキル面から見て、以下のように挙げています。
◆ ポリシーが明確
◆ 考える
◆ ポジティブ
◆ 言い切る
◆ データに強い
◆ 整理思考
◆ 1つの話が端的
◆ 結論から
こうした総論の後に、この本では、①わかりやすさを磨く、②するどさを磨く、③はやさを磨く、という3つのスキルを磨くための「原理原則」やポイントを紹介しています。
まず、「わかりやすさ」については、ピラミッドストラクチャーを紹介・解説しています。これは、ツリー(樹形図)の形状をとり、上から「論点」「結論」「根拠」「事実(証拠)」を構成要素にしたロジックの全体像を示したもので、ロジカルシンキングを実践するうえで欠かせないチャートです。
そして、ロジカルになるために次の5つを満たすことが求められます。
1.論点が明確である
2.結論が論点に対応している
3.結論に対して根拠が複数用意されている
4.根拠は客観性のある事実(証拠)で裏づけされている
5.全体のつながりが相手の立場からわかりやすい
次に、ピラミッドストラクチャーは、トップダウンとボトムアップという2つのアプローチがあること、複雑な物事でも「分ける」と「わかる」ことが説明されています。
続いて、「するどさ」を磨く武器として、「物事の全体像を客観的に見る」ための「フレームワーク」が紹介されています。
フレームワークの基本は、「モレなく、ダブリなく」で、MECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive の頭文字で、ミーシー、またはミッシー)と呼ばれています。
つねに物事の全体像をおさえておくことは大切で、情報や事象を整理する枠組みとして、フレームワークが活用されるのです。
フレームワークは、物事の評価、問題発見、原因分析、課題解決のための施策出し等に有益なロジックツリーというツールとして活用されますが、ルールは以下の3つです。
1.ブレない軸をつくる
2.階層をずらさない
3.言葉の定義を明確にする
また、フレームワークには「型」があって、対の概念や3対の概念を用いて「分ける」ことを覚えるとよい、と著者は説明しています。
そして、ロジックツリーには次の3つがあり、それぞれ、問題発見(評価)、原因分析、課題の実行施策に用います。
1.What(Where)ツリー
2.Why ツリー
3.How ツリー
以上の他にも、ロジカルシンキングの原理原則や基本スキルとして、この本の後半では、次のようなものが紹介・解説されています。
◆ なぜを5回繰り返し、真因を探る
◆ ゼロベース思考
◆ 最初の5分で仮説を立てる
◆ 仮説検証のサイクルを何度も回す
◆ とにかく3つに分ける(パワーオブスリー)
◆ 変えられる「自分」と「未来」にフォーカスする
◆ 結論を端的に言い切る
◆ 「謙虚であること」が意識されなければ、ロジカルに考える力は衰える
あなたも本書を読んで、ロジカルシンキングの技術を身につけてみませんか。
速読法・多読法が身につくレポート 『年間300冊読むビジネス力アップ読書法「17の秘訣」』 を無料で差し上げます。ご請求はこちらをクリックしてください!
https://jun-ohsugi.com/muryou-report
では、今日もハッピーな1日を