「話す力」がある人はなぜか人間関係がうまくいくそうです。「話す力」は自己啓発の原点と述べて、あなたの潜在能力を引き出す究極のコミュニケーション術を提唱する人がいます。そこで今日はこちらの本を紹介します。
髙嶌幸広『「話す力」が身につく本』(PHP文庫)
この本は、1953年千葉県生まれで千葉大学大学院を修了した文学博士の高嶌幸広さんがライフワークとして取り組んでいる「言葉による自己表現の研究」の成果として、「話す力」を身につける方法とその効用を記した書です。
「話す力」を身につけるとはどういうことか、またどのようにすればよいかをこの本は以下の5部構成にて述べています。
1.話す力があなたを変える ~ 確かな自信をつける ~
2.構成力・論理力をつける ~ スピーチ力を鍛える ~
3.頭の回転を速くする ~ 即席スピーチ力をつける ~
4.人間関係力を高める ~ コミュニケーション力をつける ~
5.話す力をさらに強くする ~ 聞く力をつける ~
著者はまず冒頭で、「話す力」をつけるとどうなるのかという効用として以下の10項目を挙げて説明しています。
1.自分の考えや思いを相手に明確に伝えることができる
2.話を聞いてあげることで相手から好意をもたれる
3.物事の核心を素早くつかむことができる
4.見違えるほど決断力がアップする
5.驚くほど頭の回転が速くなる
6.人間に対する強い興味がわいてくる
7.人の心の動きが手に取るように見えてくる
8.自信が生まれ積極性が出てくる
9.自分をさらけ出すことの大切さがわかる
10.自分自身のことがよくわかるようになる
次に高嶌さんは「スピーチ力」のつけ方について、ポイントを説明しています。これもきちんと正しいアプローチ法で訓練することで、飛躍的な効果を出すことができます。
話を論理的に組み立てたり、自分の得意とする分野に話を持ち込んだり、自分で具体的なイメージを描いたりといったポイントを紹介しています。
この本では「スピーチ力」について述べた後に「コミュニケーション力」について紙数を割いて詳しく説明しています。「コミュニケーション力」によって人間関係もよくなり、ひいては幸せな人生が送れます。
著者の高嶌さんによれば「コミュニケーション」の要素は次の4つです。
1.送り手
2.チャネル
3.メッセージ
4.受け手
「コミュニケーション」がうまくいかない理由として、以下の5つが挙げられています。
1.言葉には限界がある
2.勝手に歪曲をする
3.勝手に推測をする
4.速断をしてしまう
5.偏見で判断する
こうした問題点を克服するには、①自分とのコミュニケーションを行い、②挨拶の大切さを再認識し、③相手方十人十色の個性をキャッチして、④ツーウェイのコミュニケーションを心がけることが大切です。
最後に、「話す力」をさらにつよくする方法として「聞く力」が必要になると高嶌さんは説いています。「聞き上手」になるための基本原則が紹介されていますが、それは本書を読んでの楽しみとしておきましょう。
私はこの本から改めて「話す力」の重要性を再認識しました。皆さんも改めて「話す力」について深く考えてみませんか。そのために本書は最高の教材になるでしょう。
では、今日もハッピーな1日を!