書評ブログ

小林正観『「今」という生き方』(廣済堂文庫)

小林正観氏は、中央大学法学部卒業の心学研究家だ。まず驚かされるのが、冒頭の部分に「私たちの人生は、生まれた時から死ぬ時まで、すべて決まっているらしい。」と書いてあることだ。

 

小林正観氏によれば、「生まれてくる前に、自分で人生のシナリオを書いて生まれてきた」ということだ。つまり、過去もシナリオ通りの人生で、これからもすべてシナリオ通りに生きていくことになる。

 

人生の選択は無数にあるのに、「そんなばかな!」と思う人が大半だと思うが、その選択が、すでにシナリオ通りだという。私たちは、自分の意思で選択をして生きていると思いがちだが、確定された未来がすでに存在している。

 

つまり努力だけで、人生が成り立つのではないらしい。何千何万という選択が、すべて生まれる前に決めたシナリオ通り、ということだ。では何もしなくていいかというと、そんなことはない。

 

ただひとつ、「念を入れて生きる」ことだ。今、目の前にいる人を大事にし、目の前のことを心をこめて行っていく。「もっとすごい自分がいるはず」と自分探しをするより、目の前のことをこなしていくことが大事だ。

 

では、本書の構成を見ていこう。次の5つに大きく分けて、「今」という生き方を論じている。

 

1.敵がないのが 「無敵」
2.味方が増える生き方
3.「思い」 を捨てると無敵になる
4.頼まれごとの人生
5.喜ばれるために生まれてきた

 

私の心に響いた、数々の素晴らしい言葉を以下に記していきたい。

 

1.人生のすべてのことは思いどおりにならないと思い定めること
2.悟りとは 「諦観」 すなわち諦めること、悟りとは受け入れること
3.「こうでなくてはいけない」、「こうしたい」 という 「思い」 を捨てると自分が楽になる
4.神様を味方につけるには、①掃除をする、②笑う、③感謝する、の3つを実践すること
5.人生は自分が作っているのではない、神・仏・友人・家族が作っている

 

6.神様を味方につける方程式は、すべてに 「ありがとう」、「嬉しい」、「楽しい」 と言うこと
7.神様を動かすのは 「お願い」 することではなく、ただ 「感謝」 すること
8.「幸せ」 という現象は宇宙に存在しない、幸せだと思ったその 「私」 にだけ、幸せが生まれる
9.「思い」 を持たなければ争うこともない
10.悩みはあなた自身が作り出している

 

11.自分が恵まれていることに気づくこと、それが 「幸せになる」 ということ
12.「投げかけたもの」 はあなたに返ってくる
13.喜ばれる存在とは、頼まれごとをされる存在
14.お任せすると面白い人生になる
15.楽しい、嬉しいことをどんどんすると、頼まれごとが増えていく

 

16.「今のあなた」 ができることをやっていく
17.人生を楽しむ方法、その最高峰にあるのが、「喜ばれる存在」 になること
18.まず自分が楽しんでやる、その気持ちが人に喜ばれる
19.「喜ばれると嬉しい」 という周波数は、神様に繋がる周波数
20.イライラする心は、「自分が正しい」 と思う心から生まれる

 

自分が主役の幸せな人生を送るための、ものの見方・考え方を伝える言葉が心に沁みる。共感できる言葉がひとつでもある方は、ぜひ本書の一読を薦めたい。最後に、本書で飛び切りの「名言」を送ろう。

 

「一瞬を心をこめて生きること、それが ” 一生 ” 」