書評ブログ

『未来の年表 業界大変化 瀬戸際の日本で起きること』

 「人口問題とは、繰り返し起きる社会経済問題などとは異なり、日本社会に与えるインパクトが桁違いに大きい」「今後の日本は、実人数が減る以上に消費が落ち込む『ダブルの縮小』に見舞われる」と述べている本があります。

 

 

本日紹介するのは、1963年名古屋市生まれ、中央大学卒業の作家ジャーナリストで、人口減少対策総合研究所理事長、高知大学客員教授、大正大学客員教授、産経新聞社客員論説委員のほか厚生労働省や人事院など政府の有識者会議委員も務める河合雅司さんが書いた、こちらの書籍です。

 

河合雅司『未来の年表 業界大変化 瀬戸際の日本で起きること』(講談社現代新書)

 

 

この本は、各業種やビジネスを支える公共サービスの現場で起きつつある課題を人口減少の観点で捉え、今後何が起きるのかを可視化したビジネス版の「未来の年表」です。

 

 

本書は以下の2部構成から成っています。

 

1.人口減少日本のリアル

2.戦略的に縮むための「未来のトリセツ」(10のステップ)

 

 

この本の冒頭で著者は、「日本が人口減少に打ち克つには、どうしたらいいのだろうか」と問いかけ、「経済成長が止まらないようにすることだ」「各企業が成長分野を見定め、集中的に投資や人材投入を行うことである。『戦略的に縮む』のだ。」と述べています。

 

 

本書の前半では、「人口減少日本のリアル」について説明しています。主なポイントは以下の通りです。

 

◆ 人口の未來は予測ではない

◆ 2050年、消費者の4割が高齢者に

◆ 製造現場で和解就業者が100万人以上減少

◆ IT人材80万人不足で銀行トラブル続出

 

◆ 地方紙、ローカルテレビ局は存続の危機

◆ ドライバー不足で物流クライシス

◆ 30代減少と晩婚化で新築住宅が売れなくなる

◆ 駅はコンパクトシティの中核「便利な場所」に

 

◆ 医療業界も患者不足、地方や内科・皮膚科はとくに落ち込み

◆ 多死社会でも「寺院消滅」の危機、直葬が一般化

◆ 地方公務員の不足で「ごみ難民」

◆ 自衛官、警察官、救急隊員の不足で安全を守れない

 

 

この本の後半では、「戦略的に縮むための未来のトリセツ(10のステップ)」について以下の通り提示・解説しています。

 

【ステップ1】量的拡大モデルと決別する

【ステップ2】残す事業とやめる事業を選別する

【ステップ3】製品・サービスの付加価値を高める

【ステップ4】無形資産投資でブランド力を高める

【ステップ5】1人あたりの労働生産性を向上させる

 

【ステップ6】全従業員のスキルアップを図る

【ステップ7】年功序列の人事制度をやめる

【ステップ8】若者を分散させないようにする

【ステップ9】「多極分散」ではなく「多極集中」で商圏を維持する

【ステップ10】輸出相手国の将来人口を把握する

 

 

この本の締めくくりとして著者は、「廃墟と化したビルや老朽化した社会インフラが目立ち、東京ですら街から勢いが失われてきた。終電時間は繰り上がり、24時間営業の見直しが広まっている。」と述べています。

 

さらに、「人口減少に伴う軋みがあらゆる場面で生じてきている。われわれは、この瀬戸際を持ちこたえられるのだろうか。」「この数年が日本の命運を分けそうである。」と続けています。

 

 

あなたも本書を読んで、瀬戸際の日本の各業界において起きることを認識し、「戦略的に縮む」発想で生き残りを図っていきませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【2984日目】