書評ブログ

園善博 『頭がよくなる魔法の速習法』 (中経出版)

3日連続で、園善博氏の 「速習法」 に関する書籍を紹介したい。本書は、脳科学・認知心理学に基づいた 「最強の勉強法」 として、著者が次のような人に向けて記した書だ。

1.有益なビジネス情報を吸収して、仕事を 「爆発的に」 成功させたい
2.ムダのない効率的な試験勉強で、「もっとラクに」 成果を出したい
3.なんでも知っていて、知識も教養もある 「マルチな人間」 になりたい

本書によれば、「本」 は偉人の知恵や知識を脳にインストールする最強ツールだ、としている。本の力は、皆さんが思う以上に偉大だという。

本は一流の著者が、知識を蓄え、経験を積み、年月をかけて執筆し、さらに多くの編集者や校正者の助力が加わった上で市場に送り込まれた 「最高のコンテンツ」 だ。

つまり読書は、「あまたの偉人、先人の知恵・知識を最速・最短で人々の頭にインストールする、もっともリーズナブルで、もっとも効果的な方法」 と言える。

しかしながら、読書が苦手だったり、本を読むことに抵抗がある人も多い。そんな悩みを抱える人に対して、著者は 「ゴルフにも、テニスにも、”ルール” や ”やり方” 、”コツ” があるように、読書にも 「もっとも効率的な方法」 が存在する、と言う。

園氏は、「知識を記憶に定着させる読み方」 をすることによって、頭の中に 「大きな図書館」 をつくろう、と呼びかけている。それは、場面に応じて必要な知識を取り出せる能力を身につける、ということだ。

本書の構成は、以下の5部から成っている。

1.最強の勉強法 「速習法」 とは何か
2.「速習脳」 のつくり方① : 目的を明確化する 「プリペアードマインド」
3.「速習脳」 のつくり方② : これから読む本の下見をする 「プライミング」
4.年間500冊を可能にする速習法という魔法
5.速習法が120%生きる記憶定着テクニック

著者によれば、速習法は、「知識の定着」 にもっとも適した方法だ。それは、脳科学と認知心理学に基づく勉強法であり、記憶のメカニズムを科学的に解明して活用した方法だからだ。

本書は、園善博氏が他の書籍でも述べてきた 「速読」 の方法を、さらに進化させ、脳科学と認知心理学の知見を加えて、オリジナルなメソッドとして開発した画期的な手法の解説だ。

人生の成功に向けて努力する全ての人々に、強力な支援になる書として、本書の一読を薦めたい。