書評ブログ

四角大輔 『やらなくてもいい、できなくてもいい』 (サンマーク出版)

四角大輔氏は、ソニーミュージック・エンタテインメントおよびワーナーミュージック・ジャパンにおいて数多くのミュージシャンの音楽プロデューサーとして、CDミリオンセラー生み出した。

プロデュースしたアーティストは、平井堅、CHEMISTRY、絢香、SuperflyなどミリオンセラーのCDヒットを飛ばした錚々たるメンバーだ。成功した秘訣は、「自分が好きなこと、できることに集中して仕事をしたこと」 だった。

 

音楽業界で輝かしい実績を挙げていた現役プロデューサーが15年目にして突如、引退してニュージーランドに移住し、大好きな釣り (フライ・フィッシング)を中心とする仕事にキャリア・チェンジした。

 

自分らしい生き方とは何か、自分が一番キラキラして取り組めることは何か、ということを追求した結果の選択だ。こうした四角大輔氏の生き方に、多くの人々が共感を寄せている。

 

四角氏7が本書で述べているメッセージは心に刺さるものばかりだ。私の感性で捉えた共感するメッセージの数々を以下に紹介したい。

 

1.全部を大切にしようとするから、結局すべたがうまくいかない。
2.「自分にできること (= 好きなこと)だけに集中し、それだけをやす
3.人は一生で何でもやれるが、すべてはやれない
( You can’t have everything in your life. )
4.「何をやらないか」 を決めるのが、生きる上で一番大切だ
5.「なりたいもの」 になるよりも、「やりたいこと」 ができるほうが重要だ

 
6.ビジネスに関わる人間は、アスリート並みの体調管理と緊張感が必要だ
7.脳みそを信じてはいけない、頭で計算するのではなく、「人の心」 で感じることだ
8.ドリーム・リスト (やりたいことリスト)を持ちなさい
9.人生の持ち時間はそんあに多くはない、「自分が本当にやりたいこと」 を考えれば人生の優先順位が見えてくる
10.大自然と同じく、マーケットはコントロール不可能だ

 
11.自分やものごとを客観的に見つめることが大切だ
12.欠点を直すことに時間を割くよりも自分の長所を見つけ伸ばしていく方が可能性が圧倒的に広がっていく
13.自分が好きなこと、自分を表現できる唯一のことから始めればいい
14.幼少の時に受けたトラウマこそが、その人の自分らしさの根源になっている
15.傷ついた数ほど、その人のオリジナリティは深くなり、武器となる

 
16.自分は何をしている時が一番キラキラ輝いているのか、セルフ・プロデュースしなさい
17.自分らしさを知っている人はすべてアーティストだ
18.強い想いを持っていることが、人に何かを伝えるための最大の力になる
19.好きになれる、熱い想いを持てる部分を見つけ出すことができるかどうか、それが成功への分かれ道だ

 

自分らしい人生を生きたいと願うすべての人々に、本書を心から推薦したい。