『COURRIER JAPON』 は、世界1500のメディアから情報を厳選する 「国際標準マガジン」 で、講談社が月刊で発行している。世界の潮流やトレンドを世界中のメディアがフォローし、それをいち早く日本に紹介する使命を持っていると言える。
私は、本誌特集について、交流会の仲間からすぐに情報をいただいた。「読書交流会」 を主催するようになってくると、読書や本に関する情報が次々、集まってくるのを実感する。
最新号の本号:2015年2月号は、「世界の人はこんな本を読んでいる」 と題する永久保存版の世界ベストセラー紹介の特集だ。
スティーブ・ジョブズ(アップル創業者)からマーク・ザッカーバーグ(フェイスブック創業者)、ウォーレン・バフェット(米国最大の個人投資家)まで、リーダーたちの愛読書が一挙公開されている。
書籍選定の基準は、「この本で、人生が変わった」 という、世界のリーダーたちの愛読書だ。それら書籍の一覧を見るだけでも本誌特集を読む価値があるが、その他以下のような記述が並んでいる。
1.世界7都市の書店員さんに聞いた 「いま、話題の本は?」
2.ポールスターが語る 「作家という人生について」
3.リーダーたちの愛読書を一挙公開!「この本で人生が変わった」
4.なぜ 『21世紀の資本』 は世界的ベストセラーになったのか
5.どんなビジネス書でも 「1時間で速読」 するための4つのポイント
6.ノーベル平和賞 マララさんの 「私の人生を支えた本」
7.7ヵ国の 「最新ランキング」 世界では、いまこんな本が読まれています!
8.各国の名店を厳選!一度は行きたい 「夢の書店」 にようこそ
9.ジャレド・ダイアモンド、77歳にしてなお 「人類の謎」 に挑む
10.カズオ・イシグロはなぜ 『日の名残』 を4週間で書けたのか
11.編集部が選ぶ “ 2014年の10冊 ” 読めなかった人への 「ワンポイント解説」
世界のリーダーの愛読書はもちろん興味深い記事だが、それと同じくらい面白いのが、世界各都市における最新ベストセラー・ランキングだ。
アメリカ、英国、フランス、ドイツ、中国、ロシア、インドといった主要国の小説およびノンフィクションのトップ5のベストセラーが紹介されている。
さらに各国の著名な書店、中には 「夢の書店」 と呼ばれる、本好きには堪らない魅力的な書店が写真入りで紹介されている。息をのむような美しい空間で、時を忘れて本を選ぶ、ということが可能な場所だ。
読んでみたい本が数多く挙げられている中で、私が最も印象に残った本は、『人と企業はどこで間違えるのか?- 成功と失敗の本質を探る「10の物語」』 だ。
この本は、ビル・ゲイツ(元マイクロソフトCEO) がウォーレン・バフェットと出会ってから間もなくもらったという本だ。ゲイツが自身のブログの中でも絶賛している。
ゲイツ、バフェットという世界トップの億万長者ふたりが揃って惹きつけられるこの本は、著者の語り口がすばらしいからだ、という。バフェットも著者のジョン・ブルックスの言い回しを真似ているほどだ。
ほかにも魅力的な世界の書が本誌特集には採り上げられていて、まさに 「永久保存版」 というサブタイトルも大袈裟ではないだろう。
世界を視野に入れた読書家の方々に、本誌の特集を心から推薦したい。