書評ブログ

『COFFEE BIBLE』(エイムック)

「エイムック」 シリーズを出版する枻出版社は、ハワイ情報やコーヒー情報など根強いファンを持つトピックに絞って、質の高い情報を発信するユニークなメディアだ。

 

本書は、書名タイトルの通り、コーヒーについて知りたいことは基礎から応用まで、「バイブル」 のように、ひと通り書いてある原典のような書だ。

 

ほんとうにおいしいコーヒーとはどういうもので、どうしたら飲めるのか、分かりやすく解き明かしてくれる。本書の構成は以下の通りだ。

 

1.ほんとうにおいしいコーヒーって (堀口珈琲)
2.プロに学ぶ 自宅でのおいしいコーヒーの淹れ方
3.おいしいコーヒーを淹れるためのコーヒーの基礎知識
4.おいしいコーヒー豆を手に入れるために知っておきたいこと
5.コーヒーショップで味わうコーヒーの楽しみ方
6.「東向島珈琲店」 が考えるコーヒーアレンジ
7.本格的にコーヒーを楽しむ
8.コーヒーはどこでとれる?

 

コーヒーの淹れ方については、①ネルドリップ、②ペーパードリップ、③フレンチプレス、④エアロプレス、⑤サイフォン、⑥エスプレッソ、⑦水出しコーヒーなど、それぞれ写真入りで分かりやすく紹介されている。

 

それぞれの淹れ方で、味にどう特徴が出るか、何を重視するとそれぞれの方式になるかが、細かく具体的に解説されていて分かりやすい。

 

私は自宅ではペーパードリップだが、ペーパーにも、①カリタ式、②メリタ式、③コーノ式、④ハリオ式などがあり、私はハリオ式ペーパードリップだ。

 

また、コーヒー豆の流通や産地の特徴、豆の品質に関する定義など、興味深い解説が続いている。こだわりの豆を手に入れられる店やこだわりのコーヒー店も紹介されている。

 

さらに、現在の我が国におけるコーヒー文化という観点から、以下のコーヒーチェーン店も整理して特徴を紹介している。

 

1.スターバックス
2.タリーズコーヒー
3.エスプレッサメンテ・イリー
4.ドトール・コーヒーショップ
5.ベックス・コーヒーショップ
6.珈琲館
7.珈琲所・コメダ珈琲店

 

また最近、快進撃を続ける、大手コンビニ・チェーンンによるコーヒーも以下の通り、特徴とともに紹介されている。

 

1.ローソン : MACHI CAFE
2.ファミリーマート : ファミマカフェ
3.セブンイレブン : セブンカフェ
4.セイコーマート : fresh GRANDIA
5.ココストア : ほっとスタイルカフェ

 

その他にも、ミニストップ、サークルKサンクス、スルーエフ、グーツ、セーフオン、デイリーヤマザキなど、コンビニチェーンによるコーヒーは低価格と向上した品質を武器に急拡大している。

 

本書の後半には、アイスコーヒー、フードやスイーツなど、様々なコーヒーのアレンジも掲載されていて楽しめる。巻末にはセミナー参加の案内と生産地の紹介もある。

 

まさに、枻出版社に相応しい、コーヒーに関する、こだわりの情報が満載のムックだ。コーヒー・ファンの方は必読、それ以外の方々にも、コーヒーを楽しむキッカケとなる本書をぜひとも推薦したい。