「うつ病は、心の病気ではなく、脳の病気である」と提唱している書があります。
本日紹介したいのは、最新の脳科学にもとづくうつ病治療と予防の最前線を取材したNHK取材班が、2012年2月12日に放送された『NHKスペシャル ここまで来た!うつ病治療』をベースに編集して書籍化した、こちらの本です。
NHK取材班『NHKスペシャル ここまで来た!うつ病治療』(宝島社)
この本は、アメリカ初の抗うつ薬に頼らない最新治療の最前線をレポートしている書です。そのコンセプトは、うつ病は「心の病気」だはなく、「脳の病気」だということです。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.アメリカ発 薬に頼らない最新治療
2.脳科学が解明する「うつ病のメカニズム」
3.最新の検査で誤診を防ぐ
4.言葉の力でうつを治す、予防する
5.変わるか?日本のうつ病治療
本書の冒頭で、アメリカで使用されているTMS(経頭蓋磁気刺激)という、うつ病の治療を行うための機械が紹介されています。
この装置の中にコイルが入っていて、スイッチを入れると電気が流れ、それが磁場を作り出し、コイルから発射されます。コイルから出た磁場は、頭蓋骨を通り抜け、患者の脳の中で電流を作り出す仕組みです。
脳の神経伝達は電気信号なので、この装置で患者の脳の特定部位を刺激して、うつ病を治す、ということです。
アメリカで広く普及している治療法が日本で受けられないのは、デバイス・ラグ(医療機器の承認時間差)のためだ、と言います。
ここに日本の医療行政が抱える深刻な問題があり、外国で承認された医療機器が日本で使えるようになるまで、あまりに長い時間がかかっているのが現実です。
本書の後半では、「新型うつ」についても言及されています。比較的若い20~30代に多く、自殺衝動に駆られることは少なく比較的軽い、自責感は弱く、原因を上司や職場環境といった周囲に求める「他罰的」な傾向が強いのが特徴です。
一見すると、「サボリ」、「甘え」にも見えて、そうした「疑惑の眼差し」が本人を苦しめ、さらに症状を悪化させてしまうことも少なくない、ということです。
あなたも、うつ病やその治療法について最新の知識を本書から学び、不測の事態に備えておきませんか。
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では、今日もハッピーな1日を