「脳科学による世界一無理のない勉強法」を伝授してくれる本があります。
出口汪『出口汪の「最強!」の記憶術』(水王舎)
この本は、「記憶の仕方一つであなたの人生が変わります!」と説くカリスマ講師の出口汪さんが、書き下ろした「勉強法の決定版」です。
本書は、以下の5部構成から成っています。
1.間違いだらけの記憶術
2.なぜあなたは忘れてしまうのか?
3.二度と忘れないための記憶術
4.メタ記憶があなたの頭を変える
5.資格試験・受験に強くなる記憶術
この本は、ハルカというアパレル系専門商社勤務の26歳OLを主人公として、出口汪先生との対話を通じて、記憶術をマスターしていくというストーリーになっています。
記憶には、「短期記憶」と「長期記憶」があって、脳のそれぞれに対応する場所が決まっています。
「短期記憶」は海馬で、「長期記憶」は側頭葉になります。そして、前頭葉が記憶の「司令塔」になっていて、長期記憶の側頭葉に容量があるかどうかを確認して指令を出します。
また、最近の脳科学の進歩はめざましく、忘れるメカニズムについても、かなり正確にわかってきました。繰り返し覚えることが長期記憶に繋がるということです。
次に、二度と忘れない最高の記憶術として、著者は「物事を論理的に理解すること」が自然と脳に記憶される、としています。
論理とは物事の筋道ですが、以下の3つも言葉の使い方を覚えておけば、たいていのことは解決できる、といいます。
1.イコールの関係
2.対立関係
3.因果関係
また、「軸」になることを記憶していないと、知識は増えていかない、ということです。
本書で著者は、「メタ記憶」ということも説いています。「メタ」とは、「上位の」、「超」という意味の接頭語で、認知心理学の世界で注目されている言葉です。
また、スケジュールによって効率的に記憶する、ということも本書では提唱されています。記憶するのは「分散学習」が効果的です。
本書では最後に、資格試験や受験に強い記憶術が述べられていて、論理と記憶をフル活用することで、学習効果は100倍になります。
そして、一冊をバイブルとして何度も徹底的に読み込むことが試験には大切です。「理解⇒記憶⇒実践」が学習の鉄則で、練習問題で実践することで相乗効果が生まれ、記憶レベルがアップします。
覚えようとせず、理解したことを、筋道を立てて人に物語ることで、大切なことが頭の中で整理されて記憶されます。
本書の結論は、「論理力を鍛えれば記憶力も向上する」ということです。
論理力と記憶力は車の両輪で、どちらが欠けてもダメです。記憶力が向上すると、知識が増え、それに伴って理解力が向上し、論理力もさらに鍛えられていきます。
「記憶術」とはゴールではなく、あくまでもあなたの夢や目標を実現するための「武器」に過ぎません。
ただし、それは人生における「最強の武器」となるでしょう。
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では、今日もハッピーな1日を!