「投資とは、お金を増やすことだけではない。自分と大切な人の人生を豊かにするために、持っている資本をどう使うかということだ。」― 投資教育スクールを創業し、累計16万人以上に投資を学ぶ機会を提供してきた著者が、子どもたちからの素朴な質問をきっかけに、投資の本質と人生を豊かに生きるための考え方を綴った本があります。

本日紹介するのは、宮城県仙台市出身、教師一家の長男として生まれ、学生時代に広告代理業で起業を経験。リクルート社の新卒関連サービスの営業でトップセールスマンとして表彰され、2008年にコンサルティング業で起業。2013年に株式会社ファイナンシャルインテリジェンスを設立し、投資教育スクール「投資の学校プレミアム」を創業。日本株、米国株、FX、先物、オプション取引など幅広い投資教育を手がけ、累計16万人以上に学びの場を提供してきた高橋慶行(たかはし・よしゆき)さんが著した、こちらの書籍です。

高橋慶行『お父さん、本当の投資を僕に教えて。』(ブックダム)

 

「ねぇお父さん、投資ってなに?」「これからの時代は、どうしたらお金持ちになれるの?」本書は、著者の子どもたちから投げかけられた、こうした素朴な質問をきっかけに生まれました。

著者はこれまで、8冊の投資関連書籍を執筆し、株式投資やFXなど、さまざまな投資手法を伝えてきました。

しかし、本書で取り上げるのは、具体的な銘柄の選び方や売買テクニックではありません。
「投資とは何か」「何のために投資をするのか」という、投資の本質です。

一般的に投資というと、株式や投資信託、不動産などにお金を投じ、資産を増やすことをイメージする人が多いでしょう。

しかし、著者は、投資の対象を金融資産だけに限定していません。時間、健康、知識、経験、信頼関係、環境、そして前向きな思考など、人が持っているものすべてを「資本」として捉えています。

そして、それらの資本を、自分が決めた「人生のゴール」に向けて活用することこそが、投資の本質だと説いています。

例えば、健康のために運動することは、将来の健康寿命を延ばすための投資です。新しい知識やスキルを学ぶことは、将来の仕事や収入の可能性を広げる自己投資になります。

家族や友人との時間を大切にすることも、信頼関係や幸福感を育む投資と考えられます。
つまり、投資とは単にお金を増やすための技術ではなく、自分の人生をより良くするための意思決定なのです。

本書では、さらに金融投資におけるリスクとの向き合い方、出口戦略、複利の力、分散と集中、致命的な損失を避ける方法などについても解説しています。

投資で成功するためには、目先の利益を追いかけるのではなく、長期的な視点と、自分なりの判断基準を持つことが重要だという考え方です。

本書は以下の3部構成から成っています。

1.お父さん、そもそも投資ってなに?

2.投資に興味を持った君に、伝えておきたいこと

3.大切な君へ

 

本書の前半では、子どもたちの素朴な疑問を通じて考えた投資の本質について、以下のポイントを説明しています。

◆ 投資は、お金を増やすことだけが目的ではない

◆ 時間、健康、知識、経験、信頼関係も大切な「資本」である

◆ お金持ちになることと、幸せになることは必ずしも同じではない

◆ 学校の勉強だけでなく、社会で役立つ知識や経験を積む

◆ 自分が望む人生のゴールを明確にし、資本の使い方を考える

 

この本の中盤では、投資を始めるうえで身につけておきたい考え方について解説しています。主なポイントは次の通り。

◆ 投資には必ずリスクがあり、損失の可能性を理解する

◆ 複利の力を生かすには、長期的な視点と継続する姿勢が欠かせない

◆ 分散と集中の特徴を理解し、自分に合った投資方法を選ぶ

◆ 投資を始める前に、利益確定や損切りなどの出口戦略を考えておく

◆ 一度の失敗で再起不能にならないよう、致命的な損失を避ける

 

本書の後半では、子どもたちへのメッセージを通じて、人生と投資の関係について考察・提言しています。主なポイントは以下の通りです。

◆ 投資は、自分と大切な人の人生を豊かにするための手段である

◆ 他人の価値観ではなく、自分の人生のゴールを大切にする

◆ お金だけでなく、健康や人間関係にも意識して投資する

◆ 失敗から学びながら、成長を続ける

◆ 自分の資本を主体的に活用し、納得できる人生を築く

 

本書を読んで最も印象に残ったのは、「人生のゴールを決めてから、投資を考える」という点です。

人生100年時代には、金融資産だけでなく、健康、知識、経験、人間関係などの資本をバランスよく育てることが重要になります。

とくに定年後の人生では、蓄えた資産を増やすことだけでなく、どのように使い、どのような時間を過ごすかが幸福度を左右するでしょう。

新NISAなどを活用した資産形成とともに、学び直しや健康づくり、人とのつながりを大切にすることも、広い意味での投資です。

ただし、金融投資では高い収益率ほど大きなリスクを伴う場合があり、複利による成長も保証されるものではありません。

「投資の目的は、お金持ちになることではなく、自分らしく幸せに生きること。」
これから投資を始める人、投資の目的を見直したい人、そして子どもや孫にお金と人生の知恵を伝えたい人に、ぜひ読んでほしい一冊です。

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では、今日もハッピーな1日を!【4247日目】