「そのまま会社人生を終えて、本当に後悔しませんか?」定年は “ゴール” ではなく、人生の分岐点、その現実を突きつけてくる一冊です。

本日紹介するのは、リクルート出身で、1万人を超えるビジネスパーソンへのインタビューを通じて「会社人生の明暗」を見続けてきた大塚寿さんによる、こちらの書籍です。

大塚寿『定年5年前からの「やってはいけない」 1万人の体験談からわかった「後悔しない会社人生の終え方」』(PHPビジネス新書)

「定年まで第一線で活躍し、惜しまれつつ退職」ー 多くの50代が思い描く理想の姿ですが、著者はそこに強い警鐘を鳴らします。実際には、定年後に「こんなはずじゃなかった」と後悔する人があまりにも多い。その分かれ道は、“定年後” ではなく「定年5年前」にすでに始まっている――本書は、その現実をデータと体験談から明らかにします。

本書は、以下の5部構成から成っています。

1.できる人と失敗する人の「定年5年前」の考え方

2.令和の抱える「定年5年前」問題

3.「定年5年前」にやってはいけないこと

4.できる人は「定年5年前」にこう準備している

5.定年5年前、できる人は「これ」しかやらない

 

本書の前半では、定年後にうまくいく人・いかない人の “決定的な違い” が整理されます。能力や実績の差ではなく、考え方と行動の差であることが浮き彫りになります。主なポイントは以下の通りです。

◆ 定年後に失速する人の共通した思い込み

◆ 会社の評価と社会の評価を混同する危険性

◆ 「忙しさ=価値」と信じ続けるリスク

◆ 人脈を社内に閉じてきた人の末路

◆ 定年前にしかできない準備があるという事実

 

この本の中盤では、「定年5年前にやってはいけないこと」が、かなり具体的に語られます。多くの人が “良かれと思って” やっている行動こそが、老後の後悔につながる点が非常に示唆的です。主なポイントは次の通りです。

◆ 定年直前まで会社に依存しきること

◆ お金の問題を先送りにすること

◆ 役職・肩書きにしがみつくこと

◆ 社外の世界を学ばないこと

◆ 健康・時間・人間関係を軽視すること

 

本書の後半では、では「できる人」は何をしているのかが明確になります。著者の取材を通じて見えてきたのは、やることを増やすのではなく、むしろ “やらないことを決めている” という姿です。主なポイントは以下の通りです。

◆ 定年前から収入の複線化を始めている

◆ 年金+収入の現実的な設計をしている

◆ 社外で通用するスキルを磨いている

◆ 定年後の時間の使い方を具体化している

◆ 「会社を卒業する覚悟」を決めている

 

本書を読んで痛感するのは、定年後の人生は “準備した人にだけ” 開かれるという厳しい現実です。定年は平等に訪れますが、その後の人生は決して平等ではありません。

50代は、まだ忙しく、まだ現役。だからこそ考えない。しかし、その “考えない選択” こそが、最大のリスクだと本書は教えてくれます。

定年後を「不安な老後」にするのか、「自分で選べる第二の人生」にするのか ー その分かれ道に立っているすべてのビジネスパーソンに、ぜひ一度手に取ってほしい一冊です。

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では、今日もハッピーな1日を!【3997日目】