『相続税調査でわかった 富裕層が大事にしている お金の基本』
「富裕層」と聞くと、どんな人を思い浮かべるでしょうか。派手な暮らし、特別な才能、莫大な相続―。でも、もしそれが “思い込み” だとしたら?
本日紹介するのは、相続税調査の現場で数多くの富裕層の家計を見てきた元国税専門官が、「普通の人」がいつの間にか富裕層になるリアルな仕組みを解き明かし、富裕層が大事にしている「お金の基本」を解説した、こちらの書籍です。
小林義崇『相続税調査でわかった 富裕層が大事にしている お金の基本』(講談社+α新書)
本書の最大のポイントは、とても明確です。それは「富裕層は、特別なことをしていない」という事実。
純金融資産1億円以上5億円未満の世帯は、日本に約150万世帯。その多くは、事業オーナーでも相続貴族でもなく、普通に働き、地道に判断を積み重ねてきた人たちだと、著者は語ります。
本書は、以下の7部構成から成っています。
1.「いつの間にか富裕層」が増えている
2.ムダな支出を許さない強い意志がある
3.人生を破壊する借金と豊かにする借金を切り分ける
4.「世間が考える豊かさ」に心を奪われない
5.持ち家は資産を増やす土台と考える
6.得する節税とお金が減る節税を峻別する
7.投資こそ税金を減らし収入を増やすことを知っている
本書の前半では、「富裕層がどんな人たちなのか」が具体的な事例で描かれます。とくに印象的なのは、生活ぶりの “地味さ” です。主なポイントは以下の通りです。
◆ 富裕層は、世間の流行や価値観に振り回されない
◆ 派手な消費より、支出管理を徹底する
◆ 預金通帳にびっしりとメモを書き込む
◆ 「欲しい」か「欲しいと思わされているか」を区別する
◆ 自然にお金が減る行動を、徹底的に避ける
この本の中盤では、「借金」「住宅」「節税」といった、多くの人が判断を誤りがちなテーマが扱われます。主なポイントは次の通り。
◆ 借金を「BS(貸借対照表)」で考える
◆ 住宅ローンの繰上げ返済は、必ずしも正解ではない
◆ 家は「住居」ではなく「資産形成の土台」と捉える
◆ 「節税=得」と思い込む人ほど、お金を減らす
◆ 税制は敵ではなく、理解すれば強力な味方になる
本書の後半では、富裕層が共通して実践している「投資」と「税金」の考え方が語られます。主なポイントは以下の通りです。
◆ 富裕層は、短期勝負の投資をしない
◆ 投資と税金をセットで考えている
◆ 時間を味方につけ、お金が育つ環境をつくる
◆ 収入を増やしながら、税負担を抑える
◆ 相続税も含めた長期視点で設計している
この本を読んで強く感じるのは、「富裕層になるかどうかは、才能ではなく思考の積み重ね」だということ。特別な情報や裏技は一切ありません。あるのは、支出・借金・投資・税金をどう考えるかという「一貫したお金の基本姿勢」だけ。
お金の不安を減らしたい方、将来、いつの間にか富裕層になっていたい方、そして「普通に働きながら、豊かに暮らしたい」と思っている方に、とても示唆に富んだ一冊です。
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では、今日もハッピーな1日を!【3972日目】








