『糖質疲労』

「食後に眠くなる」「だるさが抜けない」「集中力が落ちる」ー それ、年齢や気合の問題ではなく、食べ方が原因かもしれません。

本日紹介するのは、慶應義塾大学医学部卒。糖尿病専門医として長年、患者と向き合い、現在は北里大学北里研究所病院副院長を務める医師・医学博士で、エビデンスに基づいた食事指導で知られ、「ゆるい糖質制限」の第一人者として多くの支持を集める山田悟さんが書いた、こちらの書籍です。

山田悟『糖質疲労』（サンマーク出版）

この本は、「疲れ」「老化」「不調」の正体を“糖質のとりすぎ”という視点から解き明かす一冊です。

「糖質制限＝つらい」「健康的な食事をしているつもり」ー そんな思い込みが、逆に体を疲れさせている可能性を、医学的エビデンスと具体例で、非常にわかりやすく示しています。

本書は以下の５部構成から成っています。

１．今日のパフォーマンスと、未来の健康を脅かす「糖質疲労」

２．体にいいはずの健康習慣が「糖質疲労」を招いている！？

３．「糖質疲労」は単なる疲労じゃない！その本当の怖さとは？

４．糖質疲労を解決する「うますぎる食べ方」

５．調べてみよう！あなたは糖質疲労？

 

本書の前半では、食後の眠気やだるさの正体が「糖質疲労」であることが、明確に説明されます。とくに衝撃的なのは、「健康に良い」と信じてきた習慣が、実は逆効果だったという指摘です。主なポイントは以下の通りです。

◆ 食後の眠気や集中力低下は、血糖値の乱高下が原因

◆ 朝のフルーツやスムージーは、実は血糖値を急上昇させる

◆ 「そばならOK」「おにぎり＋野菜ジュース」は安心ではない

◆ エナジードリンクやスポーツ飲料が疲労を悪化させる

◆ 糖質疲労は、毎日の小さな不調として現れる

 

この本の中盤では、「糖質疲労」が単なる疲れではなく、老化や病気の引き金になることが、具体的に示されます。主なポイントは次の通り。

◆ 糖質過多は、糖尿病だけでなく多くの生活習慣病に直結

◆ 老け顔・皮膚炎・脂肪肝・腎臓病も糖質疲労の延長線

◆ 内臓は静かにダメージを受け続けている

◆「まだ大丈夫」が一番危ない

◆ 病気までのカウントダウンは、思っているより短い

 

本書の後半では、解決策としての「ゆるい糖質制限」が紹介されます。我慢や根性論ではなく、「満足しながら健康になる」食べ方など、主なポイントは以下の通りです。

◆ ごはんは少なめ、たんぱく質と脂質はしっかり

◆ 満腹中枢を正常に戻すには「お腹いっぱい食べる」こと

◆ マヨネーズや油は、血糖値の急上昇を抑える味方

◆ サラダチキンだけでは足りない理由

◆ 無理なく続くから、体調もパフォーマンスも変わる

 

「疲れやすいのは年齢のせい」「忙しいから仕方がない」ー そう思っていた不調が、食べ方ひとつで改善する可能性を示してくれる一冊です。

健康のために何かを「足す」のではなく、間違った思い込みを「手放す」ことの大切さを教えてくれます。日中のパフォーマンスを上げたい方、将来の病気や老化が気になる方に、強くおすすめします。

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では、今日もハッピーな１日を！【3944日目】