「社員が主体的に考え行動する割合を高めていくことが組織の生産性向上に欠かせません。ましてや、変化の速い環境において価値を提供し続けるためには、欠かすことができないスキルです。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1977年兵庫県生まれ、慶應義塾大学経済学部卒業後、安田火災海上保険株式会社(現・損害保険ジャパン株式会社)にて法人営業などに携わり、退社後に株式会社HRインスティテュートに参画、現在はビジネスコンサルタント、株式会社HRインスティテュート代表取締役の三坂健さんが書いた、こちらの書籍です。
三坂健『BUSINESS WORKOUT 主体的なチームを創る実践型プログラム』(ディスカヴァー・トウェンティワン)
この本は、「主体的な人材を育成したい、チームを創りたい」「主体的に行動する組織やチームを創れる ”後継者” を育てたい」といった想いや問題意識を持った方に向けて、「ワークアウト」の手法とその実践方法をお伝えする目的で執筆しています。
本書は以下の4部構成から成っています。
1.ワークアウトとは何か
2.「らしさ」と「質のよい経験学習」の追求
3.ワークアウトの導入プロセス
4.ワークアウトの事例
この本の冒頭で著者は、「本書で紹介するワークアウトとは、ひと言で表すと『社員の主体性を培う組織づくり』を実現するための手段です。」と述べています。
本書の前半では、「ワークアウトとは何か」について以下のポイントを説明しています。
◆「人が足りない社会」で戦うには、社員の生産性を高めること
◆ 社員の主体性を培う「ワークアウト」という手法
◆ ワークアウトの3つのテーマ:①既存事業の進化、②新規事業の構築、③事業を支える本社業務の進化
◆ ワークアウト5つの特徴:①スピーディに解決を図る、②クロスファンクショナルな取り組み、③ハンズオンで行われる取り組み、④ミドルアップダウンの意思決定、⑤アウトプットの可視化
◆ リレーション型組織への変革
◆ 社内に「砂場」を用意する
◆ 事業の成長、組織の成長、人材の成長の3つが重なる目的
◆ アウトプットのイメージとスポンサーの関わり
この本の中盤では、「らしさと質のよい経験学習の追求」について解説しています。主なポイントは次の通りです。
◆「らしさ」(=「Way」)のある組織では挑戦できる
◆「らしさ」(=「Way」)を言語化する
◆ 経験学習の4ステップ:①経験、②内省的な観察、③抽象的な概念化、④実験
◆ 質のよい「問い」が質のよい「解釈」を生み出す
◆ 戦略的な思考で「バリュープロポジション」を見出す
◆「質のよい判断」は全体観(MECE)が土台となる
◆「ヒト」と「コト」を分けた批判が論理性に磨きをかける
◆ 行動は初動が肝心、2・5・8で動きを創り出す
◆ ロードマップを置いて次の次の次、まで考える
本書の後半では、「ワークアウトの導入プロセス」および「ワークアウトの事例」ついて説明しています。主なポイントは以下の通り。
◆ 仕組化に、言語化が欠かせない
◆ 戦略策定のワークアウト:①環境分析、②戦略策定、③課題設定、④組織けん引
◆ タイムスケジュールで全体像を把握する
◆「らしさ」を育み、「らしさ」を発揮できる人材を育成
◆ 人材育成を通じて会社の文化を醸成する
この本の締めくくりとして著者は、「本書で紹介したワークアウトの目的、価値を最後にもう一つ加えるとすると、それは『次世代にバトンを渡す』というものです。」と述べています。
あなたも本書を読んで、「ワークアウト」の特徴や実践フローを理解し、主体的な社員を育て、主体的なチームを創り、組織や企業風土、文化を全員が理解して、その強みや個性を活かした環境を整えていきませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【3405日目】