「よく分からないまま、フランチャイズ経営を始めて、失敗してしまった方のお話を聞きます。」「フランチャイズ経営は安泰だというイメージがある一方、うまく行かないケースも少なくありません。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1903創業の酒販小売店に生まれ、実父は酒販店を経営、実母は著者が高校在学中にコンビニ経営をスタート、大学卒業後は酒屋子息向けの「酒販専門学院」で小売業のノウハウ・酒の専門知識を学んだのち家業を継ぎ、現在はコンビニ７店舗の経営者として年商17億円、従業員150名の組織にまで成長させた長瀬環さんが書いた、こちらの書籍です。
長瀬環『儲かるコンビニフランチャイズの教科書』（自由国民社）
この本は、数多くあるフランチャイズビジネスの本の中でも、フランチャイズ本部（フランチャイザー）でもなくコンサルタントでもない、実際にフランチャイズに加盟しているオーナー（フランチャイジー）が書いている実体験に基づいた数少ない書です。
本書は以下の６部構成から成っています。
１．フランチャイズへの加盟は成功までの時間を買うこと
２．フランチャイズで起業しようと思った時に不安に思うこと
３．フランチャイズに向いている人、向いていない人
４．フランチャイズ経営の成功とは
５．フランチャイズでの成功の形 多店舗展開していくためには
６．フランチャイズで成功するための人事戦略
この本の冒頭で著者は、「加盟店側の心構えや考え方をお伝えしています。そして私が見てきたケーススタディをベースに、コンビニフランチャイズで成功している人がやっていること・やらないこと、成功するためのノウハウなどを示しています。」と述べています。
本書の前半では、「フランチャイズへの加盟は成功までの時間を買うこと」および「フランチャイズで起業しようと思った時に不安に思うこと」について、以下のポイントを説明しています。
◆ フランチャイズは「信用」「成功モデル」の時間短縮
◆ ビジネスを通じて自分はどうなりたいかを明確にする
◆ オーナーの仕事は「人作り」
◆ お店の都合はお客の不都合
◆ フランチャイズ本部は加盟店にどんなもの・ことを提供しているのか
◆ １人の経営指導員が抱えている担当店舗数
◆ フランチャイズの業績
◆ 流行り物については注意
この本の中盤では、「フランチャイズに向いている人、向いていない人」について解説しています。主なポイントは次の通り。
◆ 成功するイメージを描けている人
◆ 強い信念と体力があり、人材育成が得意な人、商売が好きな人
◆ お客様を大切にできる人、管理能力と実行力のある人
◆ 本部を信じて行動し、ノウハウを理解し徹底して守る人
◆ どんな商売でも苦しい時期はある
◆ これまでの経験・知識を活用する
◆ 経営のメリットは多店舗展開
◆ 変えることが難しい「定数」ではなく「変数」に注力する
◆ 従業員への指示を納得してもらえるように説明する
◆ 経営者としの学びを欠かさない
本書の後半では、「フランチャイズ経営の成功とは」「フランチャイズでの成功の形 多店舗展開していくためには」および「フランチャイズで成功するための人事戦略」について考察しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ フランチャイズの成功にはいろいろな形がある
◆ 雇用を創出して地域社会に貢献する
◆ 他のフランチャイズオーナーとの繋がりを持ち、自ら成長する
◆ 契約年数が進むほど、ロイヤリティが下がる
◆ 成功の秘訣は、貸し倒れがない業態を選ぶ
◆ 多店舗展開の最大のメリットは、立地分散によるリスクヘッジ
◆ 多店舗展開のカギは本部との関係性
◆ 多店舗展開に必要なのは、再現性と仕組み化
◆ 多店舗展開に最も必要なのは、経営理念という「想い」と「熱量」を形にすること
◆ 人事戦略とは、採用⇒配置⇒報酬⇒育成⇒評価の流れを作り上げること
◆ ホームページを用意する
◆ 商品力に差が無ければ、競合と差をつけるには「人」しかない
◆ 評価の仕組みはゲームのルール
◆ 作業割り当てが離職率を下げる
この本の締めくくりとして著者は、「フランチャイズとは言っても会社経営には変わらない。本部のサポートを受けることができたとしても、結局成功している加盟店オーナーは自らが経営者としての自覚を持って活動している。」と述べています。
あなたも本書を読んで、コンビニフランチャイズ経営で成功を勝ち取るための「考え方」と「人の育て方」を学び、実践してみませんか。
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では、今日もハッピーな１日を！【3064日目】
