「ビジネスパーソンとして、一皮むけてアゲハ蝶のように羽ばたく人、幼虫のままくすぶって終わる人は何が違うのでしょうか?」と問いかけ、「その差は『能力』ではありません。たった一つの『働き方』の違いです。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、元外資系人事コンサルタントとして、5万人のリストラと7,000名を超えるのリーダーの選抜・育成を経験してきた人事・戦略コンサルタントの松本利明さんが書いた、こちらの書籍です。
松本利明『できる30代は、「これ」しかやらない 会社に使われて終わらないシン・働き方の教科書』(PHP研究所)
この本は、30代は人生の分岐点であるとして、「最短で成果を出す30代」の働き方について説明している「シン・働き方の教科書」です。
本書は以下の10部構成から成っています。
1.はじめに-「永遠の作業員」と「自分らしく活躍する人」の差
2.「これだけ」やれば困らない5つのポイント
3.30代の悩みを因数分解する
4.あなたの知らない強味の見つけ方・活かし方
5.「効果の出る仕事」に集中せよ
6.「最短で成果を上げる仕事」にこだわろう
7.ストレスゼロの「対人関係術」
8.30代からの「社内政治の教科書」
9.得意な人を増やす人脈術
10.おわりに-充実するからこそ「余命」を考え、大事な選択をする
この本の冒頭で著者は、「20代と30代とでは、求められる『成果のコスパ』がガラッと変わります。『正解のある仕事を効率よくこなす』から、『正解がない仕事でも、成果を出す』へと働き方をアップデートしなければならない」と述べています。
したがって本書では、正解のない仕事でも、効率よく成果を出すためにすべきことを「これだけ」に絞って紹介しています。
この本の前半では、「「これだけ」やれば困らない5つのポイント」および「30代の仕事の悩みを因数分解する」ことについて説明されています。概要は以下の通りです。
◆ キャリア: 20代は「居場所」、30代は「向いている環境」に行け
◆ 仕事の成果: 20代は「効率」、30代は「効果」に集中
◆ 対人関係: 20代は「可愛がられる」、30代は「割り切る」
◆ 働き方: 20代は「一人でできる」、30代は「組織を活用する」
◆ 人脈: 20代は「教わる」、30代は「相談される」
◆ 30代のキャリアの悩みは、➀好きなこと・やってみたいこと、②得意なこと・向いていること、③儲かること、の3つの軸
◆「不得意なこと」を克服している時間はない
◆ 得意の中から好きなことを見つけよう
◆ 努力よりも「環境選びが9割」
◆ 業界、会社の変化を観察し、対策を打っておこう
本書の中盤では、「知らない強みの見つけ方・活かし方」、「効果の出る仕事に集中する」こと、および「最短で成果を上げる仕事にこだわる」ことについて、次のポイントを解説しています。
◆ キャリアは「面積」で考える
◆ 自分の資質を活かせる「場所」を見つける
◆ 持ち味は「顕在化」「潜在化」「表」「裏」の4つの視点で洗い出す
◆ コンプレックスを逆転させる
◆ SMARTによる目標設定
◆ 攻略法付き行動計画
◆ ソリューション・フォーカスで考える
◆ 価値あるチャレンジを見つける
◆「向いていること」×「成果が出ること」に仕事をシフト
◆ 依頼された仕事は「全受け」する
◆ 締め切りは宣言してこそ意味がある
◆ 過去・現在・未来を一貫させて「信頼感」を得る
この本の後半では、「ストレスゼロの対人関係術」、「30代からの社内政治の教科書」、および「得意な人を増やす人脈術」について考察しています。主なポイントは以下の通り。
◆「キャラ」だと割り切る
◆「ソラ・アメ・カザ」なら一発で伝わる
◆「アウトプット・コツ・理由」の3点セットで指示を
◆「戦略的スルー」を使いこなせ
◆ 根回しはゲームと割り切る
◆ 部門間対立には「共通の敵探し」で
◆ お客様を見つけてから、根回しに入る
◆ 感謝の心を言語化することを習慣に
◆ 得意な人を増やせ
◆「信用」と「信頼」を積み上げ、資産にする
◆ すべての「接点」を「ご縁」にする
◆ 価値ある情報提供と共有で信用・信頼を上げる
本書の締めくくりとして著者は、「死を意識することで本当に大切な何かに気づく」こと、および、「今、死んでも後悔しない生き方」について説明しています。
あなたもこの本を読んで、「会社に使われて終わらない新しい働き方」を学び、自分をアップデートする30代の仕事術を実践してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【2622日目】