書評ブログ

『医者通いせずに90歳まで元気で生きる人の7つの習慣』

「健康第一の生活が健康長寿をもたらすとは限りません。健康に注意しすぎるとストレスが増えてかえって病気になります。」と提唱している本があります。

 

 

本日紹介するのは、1958年香川県生まれ、東京医科大学卒業後、大阪大学第二内科に入局、医師医学博士で、医療法人社団裕和会理事長長尾クリニック院長で、2006年より在宅療養支援診療所となり、外来診療と24時間体制での在宅診療を続けている長尾和宏さんが書いた、こちらの書籍です。

 

 

長尾和宏『医者通いせずに90歳まで元気で生きる人の7つの習慣』(KKベストセラーズ)

 

 

この本は、「90歳まで健康で過ごす」いろいろなルートがある中で、「これだけは守らなければいけない」という基本ルール7つの習慣としてまとめた書です。

 

 

本書は以下の9部構成から成っています。

 

1.はじめに

2.嫌なことはしない

3.睡眠にはこだわる

4.おかずは多く、ご飯は少なく

5.毎日歩くことを習慣にする

 

6.医者と薬にはできるだけ近づかない

7.歯は大切にする

8.感謝して生きる

9.おわりに 医者にかかれば長生きできるのか?

 

 

この本の冒頭で著者は、「ストレスが万病のもと」であり、嫌なこととは「自分にとってストレスになること」なので、嫌なことはしない習慣が大切だ、と説いています。

 

 

続いて、嫌なこと(=ストレス)が及ぼす影響として、以下のポイントを挙げています。

 

◆ がんも認知症もストレスから

◆ ストレス過多(=情報過多)による「脳疲労」が問題

◆ 体の病気も心の病気も、おおもとにはストレスと脳疲労がある

◆ 白髪やシミが急に増えたら、ストレスのサイン

 

細かいことにこだわる人(=几帳面な人)は、レビー小体型認知症になりやすい

◆ 愚痴を聞いてくれる友達を3人持つ

◆ ストレス解消法を持つ

◆ 笑うことでかんは小さくなる

 

 

本書の前半では、「睡眠にこだわる」習慣について述べています。主なポイントは次の通り。

 

◆ 睡眠不足は認知症の原因になる

◆ 睡眠不足はがんをつくる

◆ 睡眠時間が6時間より短いと、グレリン優位に傾き、太りやすくなる

◆ 太ると睡眠時無呼吸症候群になり、睡眠の質が落ちる

 

◆ 睡眠は「脳の疲労」を掃除してくれる

◆ 睡眠薬は使わず、眠くなるまで寝床に入らない

◆ 質の良い睡眠の始まりは朝いちばんの日光浴

◆ メラトニンとセロトニンは表裏一体

 

 

この本の中盤では、「おかずは多く、ご飯は少なく」という食習慣について説明しています。主なポイントは以下の通りです。

 

◆血糖を上げるのは糖質だけ

◆ ブドウ糖依存は、がん、認知症をつくる

◆「ロカボ」という緩やかな糖質制限がいい

◆ カロリー制限より、おかずは多く

 

◆ 噛む回数が大切、30回以上で血糖の上りが緩やかに、脳に刺激も与える

◆ 若い人に増えている「砂糖中毒」に注意

◆ 野菜にはお金をかける

◆ 酒は、焼酎かウイスキー、ワインを

 

 

本書の後半では、「毎日歩くこと」および「医者や薬に近づかない」という習慣について考察しています。主なポイントは以下の通り。

 

◆ がん、認知症、生活習慣病、うつ病、アレルギーや免疫系の病気は、歩かなくなったことが原因

◆ 胃腸の機能障害の原因は自律神経、歩かないことで自律神経を悪くする

◆ 歩幅を広く、良い姿勢で、肘を後ろに引いて歩く

◆ 生活の中に歩きを組み込む

 

◆ リュックサック生活を

◆ 靴底のクッション性が高く、自分の足に合った靴を履く

◆ 歩くと脳内では「幸せホルモン」のセロトニンが出る

◆ 歩くことに慣れたら「ながら歩き」で認知症予防を

 

◆ 医者は医者通いをしていない

◆ 気軽に相談できる「かかりつけ医」を複数持つ

◆ 人間ドックは覚悟して受ける

◆ 薬から遠ざかることが長寿の秘訣

 

 

この本の終盤で著者は、「歯を大切にする」こと、および「感謝して生きる」ことについて、次のポイントを解説しています。

 

◆ 歯周病治療で糖尿病を改善、歯磨きでがんを減らす

◆ 歯がない人はボケやすい

◆ 歯がない人は寝たきりにもなりやすい

◆ よく噛む人は、唾液の力でがんを防ぎ、胃腸を助ける

 

◆ 日々の歯磨きが大切

◆ かかりつけの歯医者で定期ケアをする

◆ 歯のメンテナンスは3~6カ月ごとにPMTCでクリーニング

◆ タバコは歯の天敵

◆「8020」(=80歳で20本以上の歯を残す)を目標に

 

◆「おかげさま」という日本語を使う

◆「健康長寿」は神様からのプレゼント

◆ 徳を積むのは「利他の精神」に基づく人間だけの行為

◆ 死後の世界を時々考えてみる

 

 

この本は、「これだけで医者も健康情報もいらない」という笑顔で90歳代を過ごせる7つの習慣を提示しているものです。

 

 

著者の持論である「健康を気にする人ほど病気になる、ズボラな人ほど長生きできる」という生活習慣の新常識を紹介していて、納得感があります。

 

 

あなたも本書を読んで、医者通いをせずに90歳まで元気に過ごしてみませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【2606日目】