「住宅ローンについて何も考えないで購入するのは危ないですし、逆に住宅ローンについて考えすぎて前に進めないのももったいない話です。」と述べて、住宅購入の入り口からわかるように、難しい言葉を避け、図で理解できるように住宅ローンのしくみが解説されている本があります。
本日紹介するのは、2級ファイナンシャルプランニング技能士、AFP、住宅ローンアドバイザーの菅原隆行さんが書いた、こちらの書籍です。
菅原隆行『知りたいことがよくわかる! 図解 住宅ローンのしくみと新常識』(ナツメ社)
この本は、マイホームの購入について、ライフプランの作成、必要物件の検討、予算計算、銀行選びのステップで、分かりやすく解説している書です。
本書は以下の9部構成から成っています。
1.これからの制度・緩和の傾向、および法改正について
2.住宅取得のライフプランについて
3.住宅の取得について
4.住宅ローンの基礎知識
5.住宅ローンを借りる
6.保険について
7.住宅ローンを上手に返す
8.購入時の税金について
9.手放すとき、返せなくなったとき
この本の冒頭で著者は、住宅ローン控除やグリーン住宅ポイント、贈与税非課税枠などの制度や法改正の最新動向について解説しています。
続いて本書の前半では、「住宅取得のライフプラン」および「住宅取得」について、次のポイントを説明しています。
◆ 人生全体の「ライフイメージ」を固める
◆「教育」「住宅」「老後」の人生の三大支出は計画的に
◆「老後はいつまで働けるか」が重要
◆「賃貸か持ち家か」はメリット・デメリットを多面的に比較して決める
◆「資産性のある」方をなるべく選ぶ
◆ 住宅を買う場合の「諸経費を含めた総額感」
◆ 住宅購入までの大まかな流れ
◆ 保有資産と負債をまとめる
◆ 月10万円の予算で買えるのは、2,800万円の物件
◆ 物件が予算に合わなかったときの優先順位は、値切る⇒金利の安いローン⇒援助の増額
ライフプランの必要性について、図や表などで分かりやすく解説されていて共感できます。ただ、「老後の労働に期待すぎない」や、「持ち家購入のアドバンテージは高い」は私とは意見が違います。
私の意見との違いは、新刊の拙著『定年ひとり起業』(自由国民社)をご参照ください。
この本の中盤では、「住宅ローンの基礎知識」、「住宅ローンを借りる」および「保険について」に関する考察が記されています。主なポイントはいかの通りです。
◆ 融資までの流れ
◆ 住宅ローンの構成要素は「金利」「期間」「借入額」
◆ 住宅ローンを借りる機関と特徴
◆ 住宅ローンチェックシートの使い方
◆ 固定金利と変動金利のメリット・デメリット
◆ 元利均等返済と元金均等返済のメリット・デメリット
◆ 複数名で借りるメリット・デメリット
◆ 手付金とローン特約
◆ 契約から決済まで
◆ 団体信用生命保険(団信)はセーフティネット
◆ 疾病保険付き住宅ローン
◆ 火災保険と地震保険
本書の後半では、「住宅ローンの返済」、「住宅購入時の税金」および「住宅の売却と住宅ローンが返済できないとき」について、以下のポイントを解説しています。
◆ 繰り上げ返済のタイミング、優先順位、注意点
◆ ボーナス返済について
◆ 住宅ローン借り換えの手順とコスト
◆ 借り換えの前に金利交渉も
◆ 不動産取得税と軽減措置
◆ 固定資産税と都市計画税
◆ 住宅ローン控除について
◆ すまい給付金について
◆ 自宅の売却はあまり税金がかからない
◆ 返済が苦しくなる場合は早めの対応を
◆ 住み替えローンを使って住宅ローン負担を減らす
◆ 競売と任意売却の違い
この本の巻末には、次の付録が付いていて、便利に使えてお得です。
◆ フラット35の概要と適合証明書について
◆ 財形住宅融資の概要
◆ ライフプランシート
◆ 生活費見直しシート
◆ 便利なサイト・アプリ
◆ 保有資産と頭金整理シート
◆ 必要な家の条件記入シート
◆ 住宅ローンチェックシート
◆ 住宅ローン総コストチェック
この本は、自宅を買いたい人にとっては、知りたいことがすべて図解入りでわかる「住宅ローンのしくみ」の入門書決定版です。
各種の優遇制度を利用したイお得な借り方から、無理のない返し方まで、最新事情をプロが分かりやすく解説した書でお薦めです。
あなたも本書を読んで、「住宅ローンのしくみと新常識」を学び、住宅購入に活かしてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【2593日目】