書評ブログ

『データでよみとく 外国人 ” 依存 ” ニッポン』

「企業も自治体も、そして日本社会も外国人なしでは成り立たなくなっている。」と述べている本があります。

 

 

本日紹介するのは、特設サイト「外国人 ” 依存 ” ニッポン」を開設し、様々な特集記事コラム、動画などを公開しているNHK取材班が書いた、こちらの書籍です。

 

 

NHK取材班『データでよみとく 外国人 ” 依存 ” ニッポン』(光文社新書)

 

 

この本は、改正出入国管理法が2019年4月から施行され、外国人の受け入れ拡大が進む日本で、職場の戦力として、地域の一員として、言葉の壁やいじめ、孤独や老いに悩む日本で生きる外国人たちの等身大の姿を見つめ直している書です。

 

 

 

本書は以下の4部構成から成っています。

 

 

1.「労働者」として考える外国人 “ 依存 ”

 

2.「社会の一員」として考える外国人 “ 依存 ”

 

3.「人生」「家族」として考える外国人 “ 依存 ”

 

4.「移民国家」の事例から考える外国人 “ 依存 ”

 

 

 

この本の冒頭で著者は、外国人技能実習生が、日本の農業・漁業や製造業などを労働力として支えている現実を描いています。

 

 

 

また、都道府県別、市区町村別の外国人増加率や、各産業での外国人依存率などのデータを示しながら、外国人の存在感の大きさを記しています。

 

 

 

例えば、農業の「外国人依存率」の高い都道府県ランキングは以下のようになっています。

 

 

◆ 茨城県 29.64%

 

◆ 香川県 19.20%

 

◆ 長野県 17.32%

 

◆ 群馬県 13.33%

 

 

まさに、首都圏の台所と言われる関東の農業は外国人に大きく依存していて、「外国人がいなければ、東京から野菜が消える」という状況です。

 

 

 

漁業についてはさらに外国人依存率が高く依存率の高い都道府県ランキングは以下の通りです。

 

 

◆ 広島県 52.64%

 

◆ 高知県 32.49%

 

◆ 宮崎県 24.11%

 

◆ 石川県 23.09%

 

 

広島の名物、カキの水揚げやカキ打ちといった作業は外国人が中心で、カキの養殖も外国人なしでは成り立たないのが現状です。

 

 

 

さらに外国人の中で、国別住民数のランキングや、外国人の家族についても、子どもなどについて実態の分析を試みています。

 

 

 

また逆に、老いを迎える人たちは、日本人だけではなく、外国人にも大きな問題が起こっており、現在の「外国人依存」が将来、どのような問題を引き起こすのかを推測し、警鐘を鳴らしています。

 

 

 

この本の最後では、「移民国家」の事例として、ドイツ、フランス、カナダ、フィンランド、シンガポールの取り組みや実態を紹介していて、今後の日本のあり方について参考になります。

 

 

 

あなたも本書を読んで、すでに「多民族化している日本社会」の実際について、認識を深めてみませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!