書評ブログ

『自分が高齢になるということ』

「今年58歳になるわたしが、神様に感謝することを一つ選べと言われたら、28歳のときから “ 高齢者専門の精神科 ” という職につけてくれたことだと答えることでしょう。」と述べて、老いることに伴う「脳と心の素朴な疑問」に答えてくれる書があります。

 

 

本日紹介するのは、1960年大阪生まれ、東京大学医学部卒で、現在は精神科医、国際医療福祉大学大学院非常勤講師、和田秀樹こころと体のクリニック院長和田秀樹さんが書いた、こちらの書籍です。

 

 

和田秀樹『自分が高齢になるということ』(新潮社)

 

 

この本は、人間歳をとると何が起こるのかを説明し、それが自分の人生に及ぼす影響を考察しています。

 

 

 

例えば次のようなことが起こります。

 

 

◆ ボケを恐れることはない、ボケには幸せな側面もある

 

◆ 歳をとっても人には残っている能力(残損能力)がある、その価値に気づくことが大事

 

◆ もし体や脳が衰えたりして、人に頼ることは悪いことではない

 

◆ 認知症になるより、うつになるほうが本人にとってつらいもの

 

◆ ボケようがボケまいが、人生は自分が楽しかったり幸せだと感じることが大切

 

 

 

本書は以下の8部構成から成っています。

 

 

1.老いて幸せなら、人生それでよし

 

2.ボケは幸せの「お迎え」かもしれない

 

3.「できることをやる・できないことは頼る」でいい

 

4.「ボケ老人」より不幸な「うつ老人」

 

 

5.あなたの身近なボケを愛するということ いまからできること①

 

6.気楽に教えてもらう、助けてもらう いまからできること②

 

7.楽しみの種を蒔いておこう いまからできること③

 

8.ボケると「新しい力」がついてきます

 

 

 

この本の冒頭で著者は、「85歳を過ぎると、ほぼ全員の脳にアルツハイマー型の変化が起こります。」というショッキングな事実を述べています。

 

 

また高齢者は正常値にこだわり過ぎて血圧や血糖値を下げますが、下げすぎない方が調子がいいことも分かってきたそうです。

 

 

 

本書ではとくに認知症の問題を詳しく取り上げていますが、これは誰にでも起こりうる老化の自然の姿になっている、ということです。

 

 

 

そして認知症に特徴的なこととして、以下のような事実がある、と解説しています。

 

 

◆ つらい記憶でも自分に都合のいいように書き換えてしまう(自己有利の法則)

 

◆ 認知症は神様がくれた病気

 

◆ 世の中にはいま認知症の人と、これから認知症になる人しかいない(by 『クロワッサン』)

 

◆ 認知症でも「残存能力」は活用できる

 

◆ ボケても人と会い、頭を使う人が最後までしっかりしている

 

 

◆ 毎日を楽しむことの大切さを知ろう

 

◆ ボケ老人より不幸な「うつ老人」

 

◆ 楽しいと思うことをやれば、うつもボケも遠ざけられる

 

◆ 長く生きてきた人にはたくさんの「物語」がある

 

◆ 「教わる週間」をいまから育てておく

 

 

◆ 楽しく生きる力こそ大切な「残存能力」

 

◆ 案外わかっていないのが自分のこと

 

◆ 無邪気になれるのは老いの特権

 

◆ 理想は「人生の楽しさに歳を忘れてしまう」こと

 

◆ ボケることで「幸せに生きる力」が備わってくる

 

 

 

あなたも本書を読んで、「自分が高齢になる」ということをしっかり理解してみませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!