書評ブログ

『本当は大切なのに誰も教えてくれないVUCA時代の仕事のキホン』

「VUCA時代には、これまでの仕事の形式を刷新しつつも、地に足の着いた仕事のやり方が求められている。」と提唱している本があります。

 

 

本日紹介するのは、日本アイ・ビー・エム株式会社部長、株式会社Eight Arrows 代表取締役、グロービス経営大学院客員准教授河野英太郎さんが書いた、こちらの新刊書籍です。

 

 

河野英太郎『本当は大切なのに誰も教えてくれないVUCA時代の仕事のキホン』(PHP研究所)

 

 

この本は、時代に遅れたくないと思っている(=これからの仕事のやり方に悩んでいる)方に向けて、「ちょっとした仕事の工夫」をすることで、生産性が劇的に向上し、これからの時代を生き抜くヒントになることを伝えるために書かれました。

 

 

 

本書は以下の4部構成から成っています。

 

 

1.限られた時間で成果を出すーVUCA時代に「生産性」を上げるキホン

 

2.答えのない問いに答えを出すーVUCA時代の「問題解決」のキホン

 

3.多様なメンバーをまとめるーVUCA時代の「リーダーシップ」のキホン

 

4.働き方の持続可能性を高めるーVUCA時代に「働き続ける」キホン

 

 

 

この本の冒頭で著者は、VUCAが仕事に与える影響の最たるものは「ビジネスサイクルの短縮」であると指摘しています。

 

 

 

そこで、生産性の向上が重要になるのですが、それは分子を増やす(時間を固定して、より多く成果を上げる)のではなく、分母を減らす(成果を固定して、より少ない時間で達成する)という考え方で働くことがポイントであり、合理的だとしています。

 

 

 

そのために著者は、次のような工夫や手順を紹介しています。

 

 

◆ 「なくしたい仕事」を挙げる

◆ 形式を疑う

◆ 分解して時間を見積もる

◆ 「今の1分」は「明日の1時間」

◆ 人への「お願いごと」は最優先

 

◆ 今こそ「電話」を多用する

◆ 「手戻り」をなくす

◆ 小さなゴールを設定する

◆ やる気が出ないときは、あえてやらない

◆ 仕事とプライベートを分けない

 

 

続いて、環境が複雑化して答えが出ない時代の問題解決について、本書では以下の点を重視するよう提言しています。

 

◆ 「正しさ」より「速さ」

◆ 問題はシンプルに

◆ 違和感を大切に

◆ 見えないものはデータで判断

◆ 組織人の三種の神器は、①大義名分、②権限、③スポンサー

 

 

次に、多様なメンバーをまとめるリーダーシップについて、大切な点を以下の通り挙げています。

 

◆ エンゲージメント

◆ 「3年後どうしたいか」を聞く

◆ 「自分にプラスになる」と思える目標に

◆ 根拠がなくても、目標を数値化すること

◆ 上の世代をリスペクトする(年上のメンバーは人生の先輩)

◆ 窮地に立っても「笑顔」

 

 

最後に、人生100年時代の「働き方の持続可能性」について、次のようなアドバイスを著者は提示しています。

 

◆ 自分への投資をする

◆ アーリーアダプターがいる環境に身を置く

◆ フラットな仲間をつくる

◆ 教える立場を経験してみる

 

◆ 中長期的な目標を定める

◆ 過剰なストレスからは逃げろ

◆ 考えを発信すれば、自然と仲間が集まる

 

 

この本の締め括りとして著者は、自らの信念を次のように語っています。

 

「キホンを確実に実行することの連続が、イノベーションの源泉である」

 

 

あなたも本書を読んで、VUCA時代を生き抜くための「仕事のキホン」を改めて確認してみませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!