「老後に困らないお金の使い方というものは、実はほんのちょっとしたことにすぎません。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、家計再生コンサルタントで、これまで8,800人以上の赤字家計を再生した、ファイナンシャルプランナーの横山光昭さんが書いた、こちらの書籍です。
横山光昭『「貧乏老後」に泣く人、「安心老後」で笑う人』(PHP文庫)
この本は、貯蓄・年金・保険・不動産・介護・相続など、老後の9割は、定年までの準備で決まる、ということを提唱し、そのための準備を解説している書です。
本書は以下の6部構成から成っています。
1.安心老後と貧乏老後、その分かれ道とは?
2.意外と多い?老後の「こんなはずじゃなかった!」
3.50代からのお金の貯め方、使い方
4.老後に困らない「お金」の知恵
5.いい「最期」を迎えるために
6.忘れてはいけない「相続」の話
この本の冒頭で著者は、安心老後と貧乏老後、その分かれ道について、以下の観点から解説しています。
◆ 年金をいつから、どうもらうか?
◆ 退職金の金額、使い方、運用
◆ 貯金の貯め方
次に、老後に最も必要なこととして、次の3つを挙げています。
1.お金
2.やりがい
3.健康
著者の横山さんは、この3つが重なった部分に「充実」が生まれる、としています。
私の場合は、2018年4月に出版した『定年後不安 人生100年時代の生き方』(角川新書)の中で、「定年後の3大不安」として、「お金」「孤独」「健康」の3つを挙げ、それらをいっぺんに解決する方法として、長く働き続けること、できれば「生涯現役」という働き方を提唱しました。
続いて、本書では、老後の「こんなはずじゃなかった!」という、思いがけない老後の見込み違いや誤算を以下の通り説明しています。
◆ 保険貧乏になっていないか
◆ 証券、銀行などプロの顔をしたお金の商人に注意
◆ 熟年離婚のリスク
◆ 予定外の「老老介護」
◆ 夢の田舎暮らし、海外生活の誤算
◆ おひとり様の老後対策
さらに、50代からのお金の貯め方、使い方、知恵などについて、具体的なアドバイスをこの本では丁寧にしています。
具体的な事例なども紹介していて参考になるので、興味のある方はぜひ、本書を手に取ってお読みください。
とくに、定年後の稼ぎ方や、介護について、注意事項が記されていて、有益です。
この本の最後には、死ぬまでに準備しておきたいこととして、次の5つを挙げています。
1.実印の場所
2.銀行の暗証番号
3.保険証書の場所
4.ネットのパスワード
5.緊急時に連絡して星人の名前と連絡先(友達や仕事の取引先など)
このほかに、「やりたいことノート」や「エンディングノート」を勧めています。
また、遺言書や相続など、もめることのないように留意点が記されています。
あなたも本書を読んで、「貧乏老後」で泣くことのないよう、「安心老後」で笑うことのできる準備をしていきませんか。
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