書評ブログ

『経済暴論:誰も言わなかった「社会とマネー」の奇怪な正体』

「ややこしい経済問題も暴論という “ 補助線 ” を引けば手にとるように解かる!」と提唱している本があります。

 

 

本日紹介するのは、東京大学法学部卒日本興業銀行に入行して主に経済調査関係の業務に従事し、現在は久留米大学商学部教授塚崎公義さんが書いた、こちらの新刊書籍です。

 

 

塚崎公義『経済暴論:誰も言わなかった「社会とマネー」の奇怪な正体』(河出書房新社)

 

 

この本は、「経済」と聞くと「難しそう」と耳をふさいでしまう人でも、「経済って面白い」と感じるように、私たちの日々の生活や暮らしの中にある真実を、分かりやすく解き明かしてくれる書です。

 

 

 

本書は以下の6部構成からなっています。

 

 

1.得したつもりが、じつは損?誰も言わない経済の掟

 

2.暮らしに直結している!お金の流れのカラクリ

 

3.メディアが伝えない!景気と財政の実態

 

4.あなたの未来はこうなる!日本経済をズバリ先読み

 

5.複雑な世の中がスッキリ!経済のウラ側を解く

 

6.異論・反論は覚悟!ここが日本の大問題

 

 

この本の冒頭で著者は、「最低限理解してほしいところだけを平易に解説したつもりですので、ぜひ、本書を読み進めていくあいだに、経済というものに親しみを持っていただければ幸いです。」と述べていて、その言葉通り、本書は、読んでいくうちに「経済」がどんどん身近になっていきます。

 

 

まず最初に取り上げているのが、損得の話。私たちの身の周りには、金融商品や保険だけでなく、例えば次のような日常の事例も紹介・解説されています。

 

 

◆ 無料セミナー、無料相談のカラクリ

 

◆ 返品自由の通信販売

 

◆ 苦情に耳を傾けていては、よい商品はつくれない

 

◆ 元を取ろうとすると損をする

 

◆ 大食い客ばかりでもビュッフェ店が儲かる理由

 

◆ 社員の「会社への忠誠心」と「仕事に対するプロ意識」は両立しない

 

 

続いてこの本では、景気と財政の実態について、メディアが伝えない真実を解説しています。

 

 

そして本書の中盤で記されている「日本経済の先読み」に、私は最も注目しました。一般に言われている(報道されている)景気や経済に関する見方と違うところが、実は真実を突いていて面白いです。

 

 

具体的には、次のような予測を著者は述べていますが、あなたはどのように感じるでしょうか。

 

 

◆ バブル後の長期停滞の主役は「勤勉と倹約」

 

◆ 少子高齢化でインフレが来る

 

◆ 日本経済の生産性は労働力不足で向上する

 

◆ 労働力は余剰より不足がいい、よって移民は不要

 

◆ サラリーマンは「釣った魚」だから給料は上がらない

 

◆ 「若い世代にとって年金は払い損」は間違い

 

◆ サラリーマンの老後資金は、65歳まではたらけば2000万円で大丈夫

 

◆ 経済見通しは悲観論ほどもてはやされる

 

 

私は、「移民は不要」以外は、殆ど同じ見方で、結構、刺激的な説も展開されていますが、おそらく本書の予測は的中するのではないでしょうか。

 

 

この後、本書の後半では、世の中の複雑な仕組みを分かりやすく解説したり、日本の大問題について、異論・暴論として著者の見解を披露しています。

 

 

とにかく分かりやすく書かれていて、「経済は苦手」と言う人にもぜひ、手に取って読んでもらいたい一冊です。経済の本質をシンプルに理解したい方にお薦めです。

 

 

あなたも本書を読んで、誰も言わなかった「社会とマネー」の奇怪な正体を学んでみませんか。

 

 

 

2020年5月1日に、YouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』【第81回】元興銀の頭脳、気鋭のエコノミストが提唱する「経済暴論」とは?にて紹介しています。

 

 

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を

 

 

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