老後資金として蓄えていた1200万円の貯金が、娘の派手婚、舅の葬式、姑の生活費などでみるみる激減し、夫婦そろって失職してしまう家計のピンチを描いた小説があります。
本日紹介するのは、1959年兵庫県生まれで、『竜巻ガール』で小説推理新人賞を受賞し、多数の著作がある垣谷美雨さんか書いた、こちらの書籍です。
垣谷美雨『老後の資金がありません』(中公文庫)
この本は、老後の生活について、お金の不安がある人たちに向けて、こうしたことに注意しないと貯金がどんどん減って家計がピンチになる、という様子をリアルに描き、とくに主婦の後藤篤子の不安や苦悩、奮闘ぶりから、様々なヒントを与えてくれる書です。
本書は以下の構成になっています。
1.老後の資金がありません
2.解説 こういう本が読みたかった(室井佑月)
この本は、50代で子ども二人を育てた会社員の夫婦が、ようやく子育てが終わり、老後の生活を考え始めた時に、子どもや親に関わる思わぬ出費や、自分たちが同時に仕事を失うというアクシデントが重なって、家計が危機に直面する事態をリアルに描写しています。
とくに50代の夫婦が抱える、次のような多くの問題について、考えさせられます。
◆ 少ない年金だけで賄えない老後の生活資金
◆ 子どもの就職、結婚
◆ 両親の介護
◆ 友人との付き合い
◆ 趣味の出費
◆ 夫婦の価値観の相違
◆ 将来の生活に対する不安
人生100年時代を迎え、定年後の生活が35年~40年もの長期間に及ぶ可能性が高くなった現在、生活不安をリアルにイメージする本として、本書をお薦めします。
また併せて、定年後の3大不安に対する解決法を提案している私の新刊書籍『定年後不安 人生100年時代の生き方』(角川新書)も読まれると、さらに大きな示唆を得られるでしょう。
あなたも本書を読んで、定年後の生活について、しっかりと考えてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!