玄米や野菜、イモ類、豆類、海藻類中心の食生活で、体内の炎症を抑え、解毒能力を高めることを提唱している予防医学、栄養学に関する本があります。
本日紹介するのは、米国公益法人ライフサイエンスアカデミーを主宰し、杏林予防医学研究所所長の山田豊文さんが書いた、こちらの書籍です。
山田豊文『細胞から元気になる食事』(新潮文庫)
この本は、「WE ARE WHAT WE EAT.」(私たちは食べたものからできている。)というアメリカのことわざの通り、体が要求する、細胞の中のDNAが要求する、ミネラルなどの栄養素を多く含む食事を摂ることを提唱している書です。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.細胞から元気になる!
2.今までの栄養学は間違いだらけ
3.すぐに実践!栄養の新常識
4.「命」と「心」を救う栄養学
5.あなたを活かす食事、殺す食事
この本の冒頭で著者は、1953年に、ジェームズ・ワトソンとフランシス・クリックの両化学者により、生命の設計図であるDNAの構造が発表されて以降、全身60兆個の細胞レベルで何が行われているかということが次第に明らかになってきた、と述べています。
そして、ライナス・ボーリング博士が活性酸素の性質に注目して研究を進め、「分子整合医学」を確立しました。
細胞の変化や退化を未然に防ぎ、60兆個全ての細胞が正しく機能するためには、食べ物から必ず得るべき50種類弱の栄養素を過不足なく摂取し、なおかつそれらがきちんと細胞に届けられ、利用される必要がある、と説きました。
本書によれば、分子整合医学のポイントは次の5点です。
1.体内のミネラルバランスを維持する
2.体内の脂肪酸バランスを維持する
3.体のサビ止め(抗酸化物質)を十分にとる
4.食物酵素を十分にとる
5.腸と肝臓の健康状態を高める
以上の5つのポイントは、1つだけでもそれぞれ非常に有益なもので、各分野の専門家が研究を進めています。ミネラル栄養学、脂質栄養学、アンチエイジング抗老化・抗加齢)、酵素栄養学、プロバイオティクス(乳酸菌)、デトックスなどです。
それらの研究をバラバラに見るのではなく、分子整合医学では、これらの研究が相互に深くかかわっていることに注目し、根っこの部分で全て繋がっていると考えます。
したがって、分子整合医学は、「木も見て、森も見る」学問である、ということができます。
また、この本の後半では、今までの栄養学が間違いが多いこと、栄養の新たな常識、「命」と「心」を救う真の栄養学について解説さ1れています。
さらに著者が主張する中で、ミネラルのそれぞれのバランスが重要で、例えばカルシウムとマグネシウムは2:1のバランスで摂るべきだが、実際にはマグネシウム不足になることが非常に多い、というのは初めて知りました。
また、人間が体内で一生に作れる食物酵素と代謝酵素の総量は決まっていて、消化酵素を多く使うと、その分、代謝酵素が不足して、体調が不調をきたすそうです。
代謝酵素は、次のようなあらゆる基本的な生命活動の根本を支える酵素だ、ということです。
◆ 体温や血圧を一定に保ち、免疫や自然治癒力を維持する
◆ 細胞の再生や修復、神経やホルモンのバランスを調整する
◆ 体内に侵入・発生した有害物質を解毒・排泄する
さらに著者は最後に、細胞から元気になる食事として、「よい食べ物の5つの条件」を、以下の通り挙げています。
1.有害物質を含んでいないもの
2.食性にかなったもの
3.酵素が “ 生きている ” もの
4.栄養のバランスがよいもの
5.消化に負担をかけないもの
あなたも本書を読んで、細胞が元気になる食事を考えてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を