「ちょっとした工夫や仕掛けで毎日の仕事が加速します。」と説いて、「ムダな会議は、リーダーの責任!」と指摘している本があります。
本日紹介するのは、広島生まれで江崎グリコ等を経て、取締役として経営に関わった会社が倒産した経験から、「つぶれない会社に必要なのは、何よりもまず円滑なコミュニケーションの取れる会議だ」と痛感して会議を研究し、現在は企業向けコンサルタントや研修・講演で活躍する沖本るり子さんが書いた、こちらの新刊書籍です。
沖本るり子『生産性アップ!短時間で成果があがる「ミーティング」と「会議」』(明日香出版社)
この本は、多くの会社で見られる次のような会議をなくし、「参加する全員が意見を出す」、且つ成果を出し、成長する仕組みのミーティングや会議にするために書かれました。
◆ 一方的な説明や報告だけの「会議」
◆ 有意義な議論ができていると思ったら、結局「鶴の一声」で話し合った内容が覆る
◆ 質問しても意見が出ずしーんとしている
◆ 居眠りやスマホをいじって上の空の人ばかり
本書は以下の6部構成から成っています。
1.何が「問題」なのか理解しよう
2.残念にならない「仕掛け」を埋め込もう
3.「効率的な運営」に挑戦しよう
4.「決められる会議」で納得感を高めよう
5.「問題解決できる会議」で実行力を高めよう
6.ミーティングと会議をスキルアップの道具にする
この本の冒頭で著者は、お互いに情報や意見を共有して話し合い、決めることがない場合は「ミーティング」、最終的に決めることがある場合を「会議」と定義して話を進める、と述べています。
そして、会議の主流は、「課題解決会議」だとしています。起きてしまった「問題」を追求するのではなく、将来の「課題」を設定し、かつ「解決策」を含むからです。
そして、参加者全員が議論に「集中できる仕組み」として、次の3つを提唱しています。
1.時間を区切る
2.視点を分解する
3.ひと言で話す
さらに、ミーティングや会議の「目的」を明確にし、会議が終わったとき、どうなっていれば良いかという「目標」を明らかにして、参加者全員が見えるホワイトボードなどに書いておくことを提唱しています。
また、その他、ミーティングや会議を成果が上がるものにするために、以下のような手法の紹介や説明が本書ではなされています。
◆ 会議招集のときに、会議の目的・目標、議題、視点、事前に準備する
◆ 会議の時間予定表などを記載した会議案内状を作成して配布する
◆ 席の配置を、一体感が出るよう工夫する
◆ 集中できる時間を意識し、最長90分とする
◆ 全員が発言する会にする
◆ 遅刻者を待たず定刻通りに始める
◆ 会議のルールなど「前提条件」を共有する
◆ 進行役1名に依存せず、「進行係」「時計係」「メモ係」に役割分担する
◆ 他人事にならないように、全ての役割を輪番制にする
◆ 会議の結論を出すときは「得点制」を用いて、納得感の高い会議にする
本書の後半では、問題解決会議の型を紹介しています。まず、。「問題会議」は以下の4つ。
1.「現状」把握の会議
2.「あるべき姿」を明確にする会議
3.「問題」発見の会議
4.「原因」追究の会議
続いて、「解決会議」は以下の6つ。
5.「解決案」出しの会議
6.「良い点」出しの会議
7.「良くない点」出しの会議
8.「策」出しの会議
9.「決定事項」にまとめる会議
10.「具体的に6W3H」で決める会議
この本の最後で著者は、会議に参加することで、人と組織(企業)が成果を出し続け、成長できる時間に変える、生産性の高い納得感の高い会議の特徴をもう一度、以下の通り整理しています。
◆ 参加者全員が発言する
◆ 誰が進行係でも成果が出せる
◆ 役職者の意見で左右されない
◆ 意見で議論される(賛否で議論されない)
◆ 参加者の納得感がより高い結論を得られる
◆ 決まったことの実行力が向上する
あなたも本書を読んで、短時間で成果が上がる「ミーティング」と「会議」に取り組んでみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を