『書評の仕事』

2020.05.27 (水)

「書評を書くにあたっては、本の内容を簡潔にまとめなければなりません。その過程で用いるスキルは、要点を短時間で伝えることが求められる企画書の作成などにも活かせることでしょう。」と述べ、「書評家」という仕事の苦労や喜び、あるいはプライベートなどを綴った本があります。

 

 

本日紹介するのは、広告代理店時代に音楽ライターとなり、音楽雑誌の編集長を経て独立し、現在は作家、書評家、株式会社アンビエンス代表取締役印南敦史さんが書いた、こちらの書籍です。

 

 

印南敦史『書評の仕事』(ワニブックス「PLUS」新書)

 

 

この本は、書評だけで月間40本近く書いている著者による「書評という仕事」に関する様々な入り口や書評に付随するトピックスなどをまとめて紹介している書です。

 

 

 

本書は以下の4部構成から成っています。

 

 

1.書評家の仕事とは

 

2.書評家の「裏」話

 

3.年500冊の書評から得た技術

 

4.書評の技術・書評の教養

 

 

 

この本の冒頭で著者は、「トラッド書評」(=伝統的な紙媒体の書評)と、ネット時代の書評との違いを説明しています。

 

 

 

トラッド書評については、例えば新聞の書評欄などに大学教授が難解な文章で解説をして自らの考察も加えるなど、その本を専門とする方向けに書かれたものが多く、多くの読者にとっては本に対するハードルが上がって、「読みたい」という気持ちにならないのでは、と指摘しています。

 

 

 

一方、著者が主戦場としているネットメディアにおける書評では、読者が「情報」を求めているという性格上、気軽に読める(情報収集ができる)文字情報でないと、その目的が叶えられません。

 

 

 

こうした「情報としての書評」を、従来の「トラッド書評」に対して、「ネオ書評」と著者は呼んでいて、印南さんがライフハッカーなど情報系サイトに書いている書評は、まさにこのタイプの書評ということです。

 

 

 

著者のスタンスは、書評にはなるべく批判的なことは書かず、自分の意見もなるべく排除している、ということです。

 

 

 

これは、私のブログにおける「書評」のスタンスとほぼ同じで、「情報」として読者に本の魅力を提示しているのです。

 

 

 

続いて本書では、「書評家に必要なこと」として、次の2点を紹介しています。

 

 

◆ 伝える=伝わりやすい書き方を考え、実行する

 

◆ 共感をつかむ=読者の目線に立つ努力をする

 

 

 

但し、共感ではなく、時には「反感」を示されることもあり、気持ちは落ち込み、つらく感じます。それは避けられないことですが、できることはただ一つ、誠実であること、と著者は言います。

 

 

 

次に、書評家としての1日「時間」について著者の思うところを記しています。

 

 

 

この本の中盤では、書評家の「裏」話や、著者が年間500冊の書評を書く中で得た技術について説明しています。ポイントは以下の通り。

 

 

◆ 文筆業は、単行本1冊の印税(初版5000部、単価1300円)は65万円程度

 

◆ 原稿料は、最低額が10万円より1桁下の単位で、最低から3倍あっても大した額にはならない

 

◆ 書評の文字数は、かつては長いほどいいとされたが、今は3000時前後

 

◆ 書評家が思う「おもしろい本」「売れる本」「自分に役立つ本」

 

◆ 人の心を動かすには自分の文を好きになる

 

 

 

また著者は、読書術として「書評」を書くことを勧めていて、以下の習慣読書スキルを向上させる、と提唱しています。

 

 

◆ あくまで「記録」と考える

 

◆ 難しいことを考えない

 

◆ 文字数も書き方も自由

 

◆ 人に見せない

 

 

 

さらに、著者は「要約した文だけが人を動かせる」として、書評のまとめ方次の流れで説明しています。

 

 

◆ 全体像(著者について、テーマ、特徴など)

 

◆ 読者のニーズに合わせたトピックを抽出し、そこを話題の中心として話を進める

 

◆ まとめ

 

 

 

そして要約の「7つのポイント」を以下の通り挙げています。

 

 

1.誰に向けるのか、ターゲットを明確にする

 

2.そのターゲットが求めているもの(ニーズ)を見極める

 

3.当該書籍の目次をチェックし、ニーズにかなった部分を探し出す

 

4.その部分を、どう伝えるべきかを「具体的に」考える

 

5.「わかりやすさ」を意識しながら、その部分を簡潔にまとめる

 

6.書き終えたあとで推敲し、問題があれば修正する

 

7.「あれが足りなかったのでは?」などと考えず、よい意味で割り切る

 

 

 

本書の最後で著者は、書評の技術と教養について考察しています。ポイントは以下の通り。

 

 

◆ 文章とリズム

 

◆ 自信を持つ

 

◆ 自然の音が与えてくれるもの

 

◆ 文章とデザイン(見た目)

 

◆ 読む人を想像する

 

 

 

この本の締め括りとして著者は、「僕の書評の書き方」として、センスとコツに触れ、そのスタイルを次の通り紹介しています。

 

 

1.導入

 

2.ファクト(事実)の紹介

 

3.まとめ

 

 

 

重ねて、書評を書く際に「忘れるべきではないこと」として大切なポイントを以下の通り挙げています。

 

 

◆ 書きたいことを書く

 

◆ 伝わるように書く

 

◆ リズム感を持たせる

 

◆ 常に疑問を抱く

 

◆ 驕らない

 

 

 

あなたも本書を読んで、「書評という仕事」を学び、様々な分野で応用できることを実践してみませんか。

 

 

 

2020年7月6日に、YouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』【第147回】年間500冊の人気書評家が公開する「書評の仕事」にて紹介しています。

 

 

 

 

 

毎日1冊、ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。

 

 

 

 

では、今日もハッピーな1日を!【2403日目】

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