『平成史』

2019.04.19 (金)

「これから五十年後、百年後の人たちが、平成という時代をふり返ってどのような見方で総括するだろうか。」と問いかけ、平成という時代を深く考察している本があります。

 

 

本日紹介するのは、1939年生まれ、ノンフィクション作家評論家保阪正康さんが書いた、こちらの書籍です。

 

 

保阪正康『平成史』(平凡社新書)

 

 

 

 

本書は以下の8部構成から成っています。

 

 

1.天皇の生前譲位と「災害史観」

 

2.世界史の中の「平成元年」

 

3.天皇が築いた国民との回路

 

4.政治はなぜ劣化したか

 

 

5.<1995年>という転換点

 

6.事件から見る時代の貌

 

7.胎動する歴史観の歪み

 

8.平成の終焉から次代へ

 

 

 

この本の冒頭で著者は、平成の天皇・皇后が、昭和の戦争観を意識していること、そして生前譲位の「お言葉」の中に込められた思いについて、重要な視点が隠されていることを指摘しています。

 

 

 

そのメッセージの内容は、天皇が初めて国民に対して、「国民統合」を呼びかけたもので、以下の3点に注目しています。

 

 

◆ 「個人として」との表現を用いている

 

◆ 摂政と政務代行のシステムを明確に否定している

 

◆ 国民に直接、ご自身の気持ちを理解してほしいと訴えている

 

 

 

これらは昭和天皇の時代には考えられなかったこと、と著者は述べています。

 

 

 

続いて、「災害史観」としては、1995年の阪神淡路大震災、そして2011年の東日本大震災を通して、関東大震災の後遺症が絡んでいて、次の3点を指摘しています。

 

 

◆ 形あるものは壊れるという絶望感

 

◆ 朝鮮人、中国人虐殺に見られる非人間性

 

◆ 死へと直線的に向かう虚無感

 

 

 

次に著者は、平成のキーワードとして、以下の3つを挙げています。

 

 

1.天皇(人間天皇と戦争の清算の役)

 

2.政治(選挙制度の改革と議員の劣化)

 

3.災害(天災と人災)

 

 

 

また、昭和の清算と平成のスタートと位置付けられる出来事は、次の3つとしています。

 

 

◆ 阪神・淡路大震災

 

◆ 地下鉄サリン事件によるオウム真理教・麻原彰晃の逮捕

 

◆ 自民党、新党さきがけと社会党による連立政権の本格的な動き

 

 

 

つまり、昭和から平成へと動く流れの中で、政治運動に挫折した青年たちの目的喪失の心理状態は、オカルトまがいの宗教に向かい、その行動を宗教の名によって行うことで憂さばらしをした、というふうに見ることもできると著者は言います。

 

 

結論としては、オウム事件昭和と平成をつなぐ、ひとつのトンネルで、青年の社会改革エネルギーが政治から宗教に移ったと解釈できる、ということです。

 

 

 

その他、この本では、バブル崩壊長く続く経済停滞、さらに「停滞」や「閉塞」といった言葉だけでは語れない平成という時代の深層を読む考察が様々に記載されています。

 

 

 

あなたも本書を読んで、昭和との因果関係も踏まえた「平成」という時代について、改めて深い考察をしてみませんか。

 

 

 

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