「自分らしく仕事がしたい、自分の力を発揮したい。」と、会社や学校、団体など組織に所属する多くの人が悩んでいる、と指摘している本があります。
本日紹介するのは、上智大学文学部英文学科を卒業後、伊勢丹に入社した後、サイバーエージェントに転職して現在は、同社取締役人事統括の職にある曽山哲人さんが書いた、こちらの新刊新書です。
曽山哲人『強みを活かす』(PHPビジネス新書)
この本は、「人材育成」から「才能開花」という考え方へシフトし、一人ひとりの才能や強みを見つけて伸ばし、活かすことこそが人事においては最も大切である、という原則を、実践によって貫いている事例を記したものです。
とくに著者および著者が人事統括を務めるサーバーエージェント・グループでは、「才能が開花する環境をつくる」ことを重視しています。
具体的には、大きな仕事を任せたり、対話によって背中を押してあげたりするなど、その本人が自分の強みを引き出せるような環境をつくることで才能が発揮されやすくなる、としています。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.なぜ強みを活かすのか
2.強みを知る
3.強みを活かす話し方
4.強みを伸ばす
5.強みを活かすマネジメント
この本の冒頭で著者は、「強みの源泉は自分の価値観だ」と述べています。つまり、「自分が大切にしている価値観は何か?」という問いかけを、自分自身に投げかけたり面談で聞いてみると、一人ひとりの強みの元になる個性がはっきり出るのです。
著者は、「価値観ナインブロック」と呼ばれるシートを使って作業をすると、自分がこれまで大切にしてきた考えや、自分の信条などが明らかになる、と言います。
このほかにも、タイプ別診断ツールの「エニアグラム」や、「キャリアライン」という飛躍と苦労の経験を人生軸にそって描くグラフ、さらに「ジョハリの窓」を使った研修などを本書では紹介しています。
次に、マネジャーが成果を上げるための習慣として、次の3つだと著者は説明しています。
◆ 目標を持たせる
◆ 役割を与える
◆ 定期的に評価を伝える
また、サーバーエージェントが最も大切にしているキャリア開発として、「決断経験」だ提唱しています。そして、マネジャーの行う権限移譲として以下の3ステップを示しています。
1.やる(1人分)
2.見る(10人分)
3.任せる(100人分)
本書の後半では、「障害のイメトレ」を紹介していて、「ネガティブに考え、ポジティブに生む」という秘訣も披露しています。
この本の最後には、著者と以下の2名との対談が掲載されていて参考になります。
◆ 谷本 美穂 (GEジャパン株式会社・人事部長)
◆ 瀬名波 文野 (株式会社リクルートホールディングス・人事統括室長)
あなたも本書を読んで、活躍する人のセオリーである「強みを活かす」ことを学んでみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を