２０１１年に出版されて大きな反響を呼んだ『月３万円ビジネス』（晶文社）の著者・藤村靖之さんが、その実践書とも言うべき、ファン待望の「実例集」を出しました。
本日紹介したいのは、月３万円ビジネスの１００の実例を紹介した、こちらの本です。
藤村靖之『月３万円ビジネス１００の実例』（晶文社）
この本は、「ワイワイガヤガヤ、愉しみながら仕事を創る」、「仕事創りは仲間づくり」をコンセプトとする「３万円ビジネス」を日本全国で立ち上げた「実例」を紹介している本です。
「月３万円ビジネス」とは、以下のコンセプトで定義されるビジネスです。
◆ 月３万円しか稼げないビジネス
◆ いいことしか仕事にしない
◆ 奪い合わないで分かち合う
◆ 支出を減らす
◆ ノーリスク
◆ ２日しかかけない
◆ みんなで生み出す
◆ インターネットでは売らない
月３万円ビジネスは、以上のような「約束事」で成り立っているスモールビジネスです。日本全国のみならず、『月３万円ビジネス』は韓国でも出版され、広がっています。
月３万円では生活できないではないか、と言うかも知れませんが、では月３万円のビジネスを５つ持っていたらどうでしょうか。あるいは１０個のビジネスを運営していたらどうでしょう。
「３万円ビジネス」は、ひとつのビジネスに月２日しかかけないので、週休６日の生活になります。圧倒的に長い「自由時間」が手に入ります。
本書では、「３万円ビジネス」の１００の実例が、以下のような「２７のカテゴリー」に分けて紹介されています。
１．自然の恵みで生きる
２．オシャレなエコ
３．人と知とを温かく繋ぐ
４．得意を活かす
５．アップサイクル
６．文化を発信する
７．困っている人を愉しく支援する
８．余り物を活かす
９．自給自足をサポートする
１０．助け合えばうまくゆく
１１．生活をアートに
１２．健康をオシャレに愉しむ
１３．感性を磨く
１４．ステキな売り場をタダで使う
１５．心を啓く
１６．丁寧な生活をプロデユースする
１７．孤独でなくする
１８．古い･安いはカッコイイ
１９．都会でオシャレに農業
２０．自分で作れば幸せになる
２１．美味しさを届ける
２２．コミュニティーカフェ
２３．支出を減らして幸せ度を上げる
２４．農村に人を惹きつける
２５．複業を副業にする
２６．遊牧民に生きる
２７．仕事を創るを仕事にする
紹介されている「３万円ビジネス」はどれも素晴らしく、ニッチなニーズをしっかりと把握しているのがよく分かります。
また本書のもとになった藤村靖之『月３万円ビジネス』（晶文社）はこちらです。
環境に配慮した自然のビジネスは、分かち合いの精神で徐々に全国に広まりつつあります。
私にとって印象的だったのは、皆で「ものづくり」をすることをワークショップの形で運営する、ということです。
たとえば、ソーラー・フード・ドライヤーは、野菜を美味しく食べられる「魔法の機械」です。
ラウンドアップというモンサント社の除草剤やＦ１という種子に対抗して、「在来種の種子」を提供する「月３万円ビジネス」も興味深く感じました。これは世界的に「人類の食を守る」ための大切な取り組みです。
また、本気でビジネスをしたい人だけを対象に、それを支援する場として、「ナリワイづくり工房＠鶴岡」が開かれています。
やり方は、部活のノリで、好きなこと、得意なことを世の中に役立て、それを小さなビジネス（＝プチ起業）にする、ということです。
私がとくに感銘を受けた「３万円ビジネス」の実例は、「マザーアースニューズ日本版」です。『MOTHER EARTH NEWS』は、米国の雑誌で、世界中で二百数十万人が愛読していますが、英語のため日本では殆ど読まれていません。
パンをつくったり、家をつくったり、エネルギーをつくったり、・・・・・何でもかんでも自分でつくる。そんなスグレモノの実例が満載の雑誌です。
LIVE SIMPLY SAVE SAVE MONEY !, SMILE MORE !
シンプルに暮らすことが、お金を節約し、笑顔を増やす！
素晴らしいコンセプトの米国の雑誌が、Amazon で購入すると８,０００円かかりますが、沓名輝政さんの「マザーアースニューズ日本版」なら年会費４,０００円で２ヶ月に１回、英語版の『MOTHER EARTH NEWS』が送られてきます。
さらに同時に、インターネットのＥメールで、日本語訳全文が送信され、手元の英語版雑誌とＰＣ画面上の翻訳文を読み比べることができます。翻訳文はもちろんプリントアウトも可能です。
インターネットで翻訳者を募集し、翻訳料は利益から文字数に比例して支払われる仕組みです。普通なら報酬リスクのある翻訳はどうかと感じますが、翻訳の応募者は殺到している、と言います。
５０年に及ぶ高度経済成長の時代、物質的な豊かさの代償として、私たちは多くのものを失いました。
地域コミュニティー、美しい環境、ストレスの無い安らぎ、美しさや優しさを感じる感性、活き活きとした健康、自然治癒力や免疫力、温もりのある人間関係、自給力、ものづくりや生産の愉しさ、手足を使い技を磨く喜び、完成を磨いて五感で味わう自然など・・・。
私たちが失ったものは余りに多い、ということです。そして、失ったこれらを取り戻すのが、月３万円ビジネスのテーマの大半です。
あなたも、「月３万円ビジネス」という形で、好きなことを仕事にして自由な働き方を実現しませんか。
著作権を「コピーライト」と言うのに対して、音楽家の坂本龍一さんは、「コピーレフト」というコンセプトを紹介しています。「これは真似してもいいよ」という洒落が「コピーレフト」です。
例えば、坂本龍一さんが作った曲をコピーレフトとして発表する。別の作曲家が書き加えて同じくコピーレフトとして発表する。こういう風に大勢が関わって創作することを「クリエイティブ･コモンズ」と言うそうです。
ビジネスとは競争に勝つこと、と多くの人は言います。競争は悪いことではないが、行き過ぎると、Love & Peace の対極になってしまうでしょう。「月３万円ビジネス」は、まさに「クリエイティブ･コモンズ」に近い考え方です。
あなたも『月３万円ビジネス１００の実例』から真似て、起業をすることで、自由なライフスタイルを実現してみませんか。
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では、今日もハッピーな１日を！
