書評ブログ

『トヨタグループで学んだ誰にでも伝わる 図解資料作成術』

「資料のわかりやすさは話し方を磨くことに匹敵する効果があります」、「理工系や文系のように違う背景を持った人たちでも図解資料をつくれば共通理解を築ける」と提唱して、トヨタグループで学んだ「図解資料作成術」を紹介・解説している本があります。

 

 

本日紹介するのは、1984年大阪生まれ、大阪工業大学・電子情報通信工学科を卒業、デンソーテクノ株式会社に入社して13年間勤務(現職)、自動車に関わるシステムエンジニアで、現在は社内研修のテキスト作成、イラスト作成、講師を担当する森川翔さんが書いた、こちらの書籍です。

 

 

森川翔『トヨタグループで学んだ誰にでも伝わる 図解資料作成術』(自由国民社)

 

 

この本は、ムダを徹底的になくすために紙1枚で伝えるような資料作成や、パワーポイントを使った図解資料の作成術など、伝わりやすい資料をつくるメソッドを公開・解説している書です。

 

 

本書は以下の4部構成から成っています。

 

1.伝わる資料は誰でもつくれる

2.四角と矢印と線を使って資料を見違えるほど分かりやすくする

3.状況に応じて使い分け! シート1枚で表現するシンプル資料10選

4.さらに伝わりやすく! 四角と丸だけでつくれる魔法のイラスト

 

 

この本の冒頭で著者は、図解をするときに念頭に置くべきこととして、次の2点を説明しています。

 

◆ 分からない単語について、共通して使える言葉に落とし込む

◆ 話の流れに沿って図解ができるよう、情報を順序良く整理する

 

 

さらにトヨタ向け資料のポイントとして、以下のムダを徹底的になくすことを紹介しています。

 

◆ 作成時間のムダ

◆ 読み手に費やさせる時間のムダ

 

 

本書の前半では、「伝わる資料は誰でもつくれる」について説明しています。主なポイントは以下の通りです。

 

◆ 図解で示せば長い説明を覚えて整理しなくてもいい、理解の時短になる

◆ 図解は四角と矢印だけが基本

◆ パワーポイントでつくるとワードやエクセルにも簡単にはりつけられて便利

◆ パワーポートでデジタル図解を始めよう

 

 

この本の中盤では、「四角と矢印と線を使って資料を見違えるほど分かりやすくする」および「状況に応じて使い分け! シート1枚で表現するシンプル資料10選」について解説しています。主なポイントは次の通り。

 

◆ 言葉の整理は4ステップ(①伝える目的を明確化、②伝えたい内容を話の流れで整理、③主語、述語、目的語を明示、④伝わる言葉を選ぶ)

◆「要素」と「関係」で図解する

◆ 図解を分かりやすくする

◆ 既存の図解パターンに情報を追加する

◆ シンプル資料10選は、①タイムライン、②相関図、③ロジックツリー、④グルーピング、⑤フロー型、⑥ブロック線図、⑦対比型、⑧アクティビティ型、⑨座標図、⑩集合

 

 

本書の後半では、「さらに伝わりやすく! 四角と丸だけでつくれる魔法のイラスト」について紹介・説明しています。主なポイントは以下の通り。

 

◆ イラストの用途は大きく2つ(①言葉が指すもの自体を伝える、②言葉が指す動きを伝える)

◆ イラストのリアリティによって伝わる情報量が変わる

◆ 人(もの)とポーズだけ示すピクトグラム

◆ 人のアイコンからつくり、写真や小物を活用する

 

 

この本にはパワーポイントの画面イラストの事例など、様々な図解をビジュアルに見て学べる工夫がなされています。詳細についてはぜひ本書を手に取ってご覧ください。

 

 

あなたもこの本を読んで、トヨタグループのノウハウが詰まった「図解資料作成術」を学び、ビジネスに生かしてみませんか。

 

 

ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。

 

 

では、今日もハッピーな1日を!【2666日目】