東京オリンピック後の2020年から2030年の10年間で何が起こるのかを予測して、近未来の悲観論で備えることを提唱している本があります。
本日紹介するのは、立教大学文学部を卒業し、光文社に入社、「光文社ペーパーバックス」を創刊し、編集長を務めた後、2010年からフリーランスとなって国際政治・経済・ビジネスの分野で取材・執筆活動を行っている山田順さんが書いた、こちらの書籍です。
山田順『東京「近未来」年表 ― オリンピック後の10年で何が起こるのか?』(さくら舎)
この本は、2020年東京オリンピックから10年間で日本に何が起きるかを、主に負の側面に焦点を当てて、リスクシナリオをリアルに描き出している書です。
本書は以下の年ごとに以下の11部構成から成っています。
1.2020年 東京オリンピック「大炎上」
2.2021年「五輪不況」でついに不動産大暴落
3.2022年 中国人に見捨てられ「観光立国」終焉
4.2023年 財政破綻秒読み! 政府が個人資産を奪う
5.2024年 気がつけば400万人、ついに移民大国に!
6.2025年 年金破綻で右も左も貧困老人ばかり
7.2026年 ヤンキー絶滅、結婚難民、女性残酷社会
8.2027年 ついに開通もリニア新幹線に乗客なし
9.2028年 大学は潰れ、卒業しても職なし借金まみれ
10. 2029年 AIに職を奪われ、街に溢れる失業者
11.2030年 キャッシュレスによる監視社会の完成
この本の冒頭で著者は、ペットのイヌの数が減り続け、ネコの数がイヌの数を逆転した、と述べています。さらに、イヌとネコを合計したペット数は1844万6000匹となり、日本の子どもの数はイヌとネコの総数より300万人近くも少ないそうです。
今後日本は本格的な少子化が始まり、相当な年月にわたって人口が減り続けます。また、財政破綻の可能性、オリンピック後の不動産大暴落、移民の増加など悲観的な予測が次々と書かれています。
最後は、AIに仕事を奪われて失業率が上がり、さらにキャッシュレスによる監視社会の到来を予言していて、明るい材料が全く無いかのような予測になっています。
これらすべての予測が実現するわけではないものの、リスクシナリオとして、十分念頭に置いておく必要がある予測です。
この本の最後には、2015年9月に開催された世界経済フォーラムで「ソフトウェアと社会の未来に関するグローバル・アジェンダ・カウンシル」が発表したレポートを紹介しています。
同レポートによれば、現在進行中の「第4次産業革命」がもたらすティッピング・ポイント(社会の主流を転換させてしまう技術革新の「特異点」)は、次の4つに整理される、ということです。
1.AIロボットによる生産の完全オートメーション化
2.人間と機械の融合によるサイボーグ化
3.意思決定までAIが行うプロセスの導入
4.すべてがネットでつながることで「所有」という概念が希薄化して「シェア」が主流となる
あなたも本書を読んで、これから10年の近未来を踏まえて、しっかりと考えて活動するようにしてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!