ジョブズと180度違う経営で、アップルをさらなる高みへと押し上げた静かなる天才、ティム・クックの物語が刊行されました。
本日紹介するのは、Wired や Mac Week の元シニアリポーターで、Cut of Mac の運営者であるリーアンダー・ケイニーが書いた、こちらの書籍です。
リーアンダー・ケイニー『ティム・クック-アップルをさらなる高みへと押し上げた天才』(SBクリテイティブ)
この本は、アップルの伝説のカリスマ経営者、スティーブ・ジョブズの死後、CEOとしてアップルの経営の舵を取り、世界初の1兆ドル企業に成長させた天才、ティム・クックの物語の書です。
本書は以下の13部構成から成っています。
1.うまくやってのける
2.スティーブ・ジョブズの死
3.アメリカの深南部で形造られた世界観
4.ビッグブルーで業界を学ぶ
5.倒産寸前の企業に加わる、一生に一度の機会
6.アウトソーシングでアップルを救う
7.スティーブ・ジョブズの後を引き継ぐ
8.魅力的な新製品に自信を持つ
9.より環境に優しいアップル
10.クックは法と闘い、勝利する
11.多様性に賭ける
12.ロボットカーとアップルの未来
13.アップル史上最高のCEO?
この本の冒頭で著者は、スティーブ・ジョブズの死の直後の世界の状況を描き、あまりにもその影響力が大きかっただけに、後を継いだCEOのティム・クックには、厳しい評価と予測が向けられたと指摘しています。
例えば、リサーチ兼コンサルタント会社のフォレスターでCEOを務めるジョージ・F・コロニーは、「スティーブ・ジョブズガ亡くなったとき、彼は次の3つを一緒に持って行ってしまった」と述べて、ジョブズなしではアップルは倒産すると予測しました。
1.会社をひとつに団結させ、社員たちから並外れた功績を引き出す、非凡なカリスマ的リーダーシップ
2.大きなリスクを負う能力
3.製品を構想および設計する比類なき才能
しかしながら、コロニー氏の予測は外れました。クックはカリスマ的リーダーではなく、製品開発にもジョブズのようには深く関わらなかったが、製品ではなくロジスティクス(=効率的なサプライチェーンや流通、財務、およびマーケティング)のすべてに才能を持っていた。
そして、ティム・クックに対する評価は、今やジョブズを凌ぐ、アップル史上最高のCEOとも言われるようになっています。
ティム・クックの主な構成や評価は以下の通り。
◆ 廃業目前だったアップルに入社し、オペレーションのリーダーとしていきなり大成功
◆ 昇進も転職も、快進撃のように成功
◆ 製品開発だけでなく、環境配慮でも世界のトップを走る
◆ お客様のために、政府、マスコミと戦い、勝利をおさめる
◆ 多様性の受け入れは、道徳的にも商売的にも理にかなっている
◆ ジョブズとは違った革新を目指す
そして今後アップルは、未来的な宇宙船型本社において、新たな「革新」への挑戦として、次の分野への参入を計画しています。
◆ 医薬品
◆ 健康
◆ フィットネス
◆ 自動車
◆ スマートホーム
ジョブズとは180度違う経営で、アップルを史上初の1兆ドル企業へと押し上げたCEOのティム・クックに、これからは大きな注目が集まるでしょう。
あなたも本書を読んで、アップルをさらなる高みに押し上げた天才、ティム・クックの実像を理解し、世界を変えてきたアップルの未来について、考えてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!