過去100年に生じた社会的、技術的な無数の革新が積み重なり、今、「仕事の終わり」(THE END OF JOBS)の時代が到来しようとしている、と提唱している本があります。
本日紹介するのは、起業家、著者、コンサルタントとして活躍するテイラー・ピアソンさんが書いた、こちらの新刊書籍です。
テイラー・ピアソン『THE END OF JOBS 僕たちの20年戦略』(TAC出版)
この本は、「従来型の雇われ仕事の時代の終焉」(=エンド・オブ・ジョブズ)が到来していると警鐘を鳴らし、「起業家という生き方、あるいは起業家的な働き方を選択することが、いい仕事を得るための明確な道筋になり始めている」ことを指摘している書です。
ここで言う「起業家的な働き方」とは、ビジネスや人、アイデア、プロセスからなるシステムを、結びつけ、創造し、発明すること、です。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.雇われが破たんする時代が到来した
2.起業家精神を持つ人だけが突出する時代が来た
3.起業はかつてないほど簡単になった
4.起業家は学歴がなくても富を手にできる
5.起業はかつてないほど儲かるようになった
この本の冒頭で著者は、「技術やグローバル化の急速な進化によって、豊かさや自由、有意義な人生を手に入れるための成功法則は変わった。」と述べています。
つまり、私たちは人生や目の前の現実を、かつてないほど自由に変えていける時代に生きている、ということです。
本書では、究極の働き方を目指すために、以下に挙げる13の潮流(トレンド)を紹介しています。
◆ グローバル化の真相
◆ 加速するテクノロジーの力-未曽有の技術革新
◆ 学歴にはもはや価値などない
◆ 起業家経済(2000年~)の扉が開いた
◆ 21世紀、「果ての国」で成功する秘訣
◆ 製造コストは低下している-生産手段の民主化
◆ 起業をあきらめる必要がない理由-流通手段の民主化
◆ 毎日、新たな市場がつくられる時代-真の需要と供給の一致
◆ 段階的な起業のすすめ
◆ 徒弟制度(アプレンティスシップ)があらためて熱い
◆ 起業家的な働き方で得られるもの、その1「金」-起業家精神の経済学
◆ 起業家的な働き方で得られるもの、その2「自由」-義務ではなく、選択として働く
◆ 起業家的な働き方で得られるもの、その3「意味」-富への最後のカギ
これらのトレンドの中で、私が衝撃を受けたのが、技術やグローバル化の急速な進化です。例えば、2020年には、高等教育を受けた25歳~34歳の人口は、アルゼンチン、ブラジル、中国、インド、インドネシア、ロシア、サウジアラビア、南アフリカの合計の方が、OECD諸国(経済協力開発機構の34ヶ国)よりも4割以上多くなる、ということです。
今、インドの大学では毎年100万人以上の理工系学部の卒業生が世の中に送り出されています。5万人で精一杯のイギリスとは対照的だ、と著者は述べています。
インターネットは流通と生産の可能性を広げ、5年前や10年前には存在しなかった市場や産業を生み出しました。そして私たちは人類史上最高に、起業が簡単で、安全で、儲かる時代に生きている、と本書では述べています。
この本の中盤以降では、起業という働き方がいかに有利な時代になったかという解説がなされています。具体的には以下の通りです。
◆ インターネットをはじめとするテクノロジーによって、ビジネスや起業に関するそれまでのルールが書き換えられた
◆ テクノロジーの進化によって、今信じられないほど簡単に起業ができるようになっている
◆ 雇われ仕事やそういう働き方をする人はますます競争にさらされ、その存続が脅かされるようになった
◆ 今、ビジネスの世界で成功するのは、革新的、創造的、起業家的な働き方を目指そうとする人たちだ
◆ 起業家のように働いていない限り、自分で人生を十分にコントロールできない
◆ 雇われで仕事をしている限りは、金と時間は切り離せないもののままだ
◆ 雇われで仕事をしている限りは、僕たちから人生の貴重な資源である時間を奪ってしまう
◆ 雇われで仕事をしている限りは、僕たちから人生をコントロールする力をも奪ってしまう
◆ 起業には極めて重要な特性がある、得られる利益に制限がないことだ
◆ ビジネスを始めることは、簡単で、安く、リスクが少なくなっている
◆ 人が最高のパフォーマンスを発揮するのは、起業家と同じような発想で、さらなる何かを求めて、努力しているときだ
◆ 人間は、目標に向かって行動する生き物である
◆ 人間は、意味と自由をもたらしてくれる目標を求めている
◆ 起業家精神を持つことによって、人々は人生を思い通りにデザインできるようになる
◆ 誰かに用意された選択肢を選ぶのではなく、自分で人生をデザインできる
この本の最後で著者は、「人はデクノロジーの効果を短期的に歯過大評価し、長期的には過小評価する傾向がある」と指摘しています。
1日や1週間で成し遂げられることは過大評価しがちですが、2~3年で成し遂げられることは思っているよりはるかに大きい、ということです。
また、著者自身の経験やこれまで起業家を観察してきた結論として、「成功する人は90日単位で計画を立てる」と本書では述べています。
具体的に90日間という期間を定めれば、今、自分に何ができるかを現実的に考えやすくなるからでしょう。
すべてのビジネスパーソンにとって、これからの時代の潮流を示し、起業家的な働き方をするために「背中を押してくれる」本です。今、必読のビジネス書として推薦します。
あなたも本書を読んで、「従来型の雇われ仕事の時代の終焉」(=THE END OF JOBS)を実感し、「起業家的な働き方」を目指してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を