書評ブログ

『働き方が変わった今、「独立」か「転職」か迷ったときに読む本』

「独立へのチャレンジが、転職経験と同じように、キャリアの一環として認められる日がすぐそこまで来ている」と述べている本があります。

 

 

本日紹介するのは、1960年東京生まれ、一橋大学法学部卒業後、日商岩井(現・双日株式会社)、ソロモンブラザーズ・アジア証券会社(現・シティグループ証券株式会社)、株式会社ブリヂストン等、多様な業種において人事業務、営業・マーケティングを中心にキャリアを積み、人材紹介の東京エグゼクティブ・サーチ(TESCO)を経て、2003年に佐藤人材・サーチ株式会社を設立、現在は同社代表取締役社長佐藤文男さんが書いた、こちらの書籍です。

 

佐藤文男『働き方が変わった今、「独立」か「転職」か迷ったときに読む本』(クロスメディア・パブリッシング)

 

 

この本は、独立をするか、転職をするかの岐路に立つ、あらゆるビジネスパーソンにとって、背中を押すことができればという思いで記された書です。

 

 

本書は以下の8部構成から成っています。

 

1.誰もが独立できる時代

2.あなたも独立が可能になってきた理由

3.自分のキャリアを棚卸しする

4.独立への道は「急がば回れ」と心得よう

 

5.独立前に検討すべきこと

6.独立する前に、転職も選択肢に入れる

7.独立に向けた手続き

8.私の転職・独立体験

 

 

この本の冒頭で著者は、「コロナ禍で、本当の意味でのビジネスパーソンの働き方が変革したのです。さらに、オフィスに行かなくなると、会社との距離感が変わってきます。」と述べています。

 

 

本書の前半では、誰もが独立できる時代」「あなたも独立が可能になってきた理由」および自分のキャリアを棚卸しする」について、以下のポイントを説明しています。

 

◆ 転職だけでなく、「独立」の道が当たり前になった

◆ 持続的なキャリアは「就職⇒転職⇒独立」の3ステップを経ること

◆「会社との距離感」が変わったことは、40~50代には大きなインパクト

◆「お一人様独立」でもすべてを一人で完結ではなくアウトソーシングすればいい

 

◆ まずは「自分のキャリアの棚卸し」

◆ ①キャリアの振り返り、②キャリアの抽出、③仕事内容の絞り込みの3ステップ

◆ チェックすべき「健康」「家族」「お金」

◆ 生活費を把握し、家族の理解と合意は必要不可欠

 

 

この本の中盤では、独立への道は ”急がば回れ” と心得よう」「独立前に検討すべきこと」および独立する前に、転職も選択肢に入れる」について考察しています。主なポイントは次の通りです。

 

◆ 独立する際は、準備期間を

◆ 副業からの独立でも、最低半年から1年は準備

◆ 経験のないことへのチャレンジなら、2~3年の準備期間を

◆ 3年くらいの下積みを覚悟して新しいビジネスで独立

 

◆ どのようにお金を設けて継続するか、ビジネスモデルを考える

◆ 計画を必ず立ててキャッシュフローを明確に

◆ どんなビジネスでも「営業力」は必要不可欠

◆ 独立する前には、副業や転職を経る選択肢も

 

◆ 50~70代でも転職できる時代

◆ キャリアアップになるか、心から転職したいと確信しているかの2点が大切

◆ 転職では、➀業種、②職種、③勤務地、④日系か外資か、の4点を明確に

◆ 円満退職には、的確な引継ぎと後を濁さないこと

 

 

本書の後半では、独立に向けた手続き」および私の転職・独立体験」について紹介・解説しています。主なポイントは以下の通り。

 

◆ 個人事業か会社設立か

◆ 個人事業は、税務署や都道府県・市町村の税務課への届け出

◆ 株式会社の設立には、定款を作成して公証人役場での認証が必要

◆ 社会的信用度が高く税金対策にもなる法人化がおすすめ

◆ お世話になった会社に迷惑はかけない

 

◆ 自分ブランドを確立する

◆ アウトソーシングを活用する

◆ むやみに会社を大きくしてはいけない

◆ 企業任せにせず、自分の人生を主体的に生きる

◆ 人生を主体的に歩んだ岐路に「転職」があり、「独立」がある

 

 

本書で推奨している「お一人様独立+アウトソーシング」のコンセプトは、拙著『定年ひとり起業』(自由国民社)および『定年ひとり起業マネー編』(自由国民社)にて私が提唱している「定年ひとり起業5原則」および生涯現役の働き方と共通する部分が多く、心から共感しました。

 

著者の佐藤文男さんが常務取締役として勤務していた東京エグゼクティブ・サーチ(TESCO)は、私が44歳の時に、興銀から初めて転職した際に、コンサルティングを受けるなど、お世話になったご縁があり、特別な想いで本書を読ませていただきました。

 

 

この本の締めくくりとして著者は、「3度の転職と独立を経験した私が最後に強く伝えたいのは、社会への貢献を前提にして『自分の人生を主体的に生きているかどうか』です。あなたの人生はあなたが主体となって歩むべきです。」と述べています。

 

そして、「自分の人生を主体的に生きるための選択肢の1つが『独立』であり、もう1つが『転職』になります。」と続けています。

 

 

あなたも本書を読んで、「転職」や「独立」を活用した戦略的なキャリアにより、主体的な人生を構築していきませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【2989日目】