「人の成長は定年を迎えても限界がない」、「自分の定年は自分で決める時代」と提唱している書があります。
本日紹介したいのは、東京大学経済学部を卒業し、東レの取締役から東レ経営研究所社長を務め、2010年に独立した佐々木常夫さんが書いた、こちらの書です。
佐々木常夫『定年するあなたへ』(サンマーク出版)
この本は、「会社を離れて10年たったからこそわかったこと」を、著者の佐々木さんの経験からアドバイスを送ってくれる本です。
佐々木さんは69歳で初めて骨折による入院を経験し、毎日ベッドにいる時間をもつことで、人の生き方や働き方、家族や友人同僚との関係などを改めてゆっくり考えた、と言います。
本書はそんな中から、「人は何のために生きるのか」、「何のために働くのか」、「人が幸せになるということはどういうことなのか」、「幸せになるにはどうしたらいいのか」、「仕事とは何か」、「家族とは何か」、「苦境や病気にどう向きあうのか」といったことが、よくわかってきたという著者の思いを率直に述べた本です。
本書は以下の7部構成から成っています。
1.会社を卒業したあとどう生きるか
2.定年、「その日」を見すえた働き方
3.組織を離れ、「自立」へ向かう仕事術
4.「つながり」を見直す、生きがいを見いだす
5.「健やか」に生きる環境を整える
6.老いの日々を「楽しむ」作法
7.人生という「仕事」は終わらない
まず本書の冒頭で著者は、働くことの意味、より大きくいえば、生きることの意義や目的は、「自分を磨くこと」と「何かに貢献すること」にある、と言います。
また、「人の成長には死ぬまで限界が無く、無限に近い潜在力を人間は備えている」ということです。私もまったく同感で、そういう生き方をしていきたいと思っています。
そして、ビジネスマン人生の経過や結果はどうあれ、50代が「ひとりの人間」としても勝負の時だ、と言います。その時期にこそ、技術や能力といったものよりも、人間としての深みや味わいを備え、知性や人格を磨くよう努める必要があります。
佐々木さんの言葉で言えば、50代では能力や技術よりも大切な「人格」の礎石を築け、ということです。
本書の後半には、地域とのつながりや、健康面での配慮、自然体でふるまうことの大切さなど、心構えの話が続きます。
そして締めくくりとして、「自分の運命から逃げない」という幸福論が紹介されています。
この本は、人生の達人である佐々木さんが、定年後の働き方や生き方について、多くの示唆を私たちに与えてくれます。
あなたも本書から定年後の生き方を学んでみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を