「普通の会社員では60歳の定年再雇用で大きく収入が減るケースが多いのですが、定年ひとり起業では逆に60歳から老後資金を作っていけます。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1958年東京生まれ、早稲田大学政治経済学部を卒業後、日本興業銀行(現みずほフィナンシャルグループ)にて22年間勤務し、東京都が出資する新銀行東京の創業メンバーに転職、その後人材関連会社やグローバル製造業で人事・経営企画の責任者を歴任して、2015年に独立起業、現在はフリーの研修講師、コンサルタント、ビジネス書作家として活動する私 大杉潤が書いた、こちらの新刊書籍です。
大杉潤『定年後のお金の不安を解消するならこの1冊! 定年ひとり起業 マネー編』(自由国民社)
この本は、経済的独立を果たしながら、いやな仕事は一切せず、好きな仕事で生涯現役、生涯貢献をしていく人生を、普通の会社員がなるべくリスクを少なくして実現するためのメソッドを公開している書です。
本書は以下の7部構成から成っています。
1.はじめに 60歳から作る「老後資金」
2.月5万円をずっと稼ぎ続ける「理想の働き方」
3.まずは年金を知ろう!
4.銀行がすすめる投資商品がダメな理由
5.老後ライフスタイルを決定づける「終の住処」
6.老後資金の作り方年表と7原則
この本の冒頭で著者は、「そもそも老後の収入はどれくらい足りないのか?」と問いかけ、「月5万円の不足」というレベルを提示したうえで、「60歳から老後資金は作れる」と述べています。
本書の前半では、「60歳から作る老後資金」および「月5万円をずっと稼ぎ続ける理想の働き方」について、以下のポイントを解説しています。
◆ 定年後3大不安(お金・孤独・健康)をいっぺんに解決する方法は「長く働く」こと
◆ 老後マネープランはWPP
(Work longer、Private penshions、Public penshions)
◆ 年金だけでは月5万円程度不足する人が多い
◆ 長く働き、60歳から老後資金を作れる「トリプル・キャリア」
◆ 定年ひとり起業5原則に沿った「理想の働き方」は誰でも可能
①50代~60代で会社員の経験を活かして起業する
②人を雇わず、ひとりで起業する
③お金を使わないで起業する(初期投資ゼロ)
④年金プラスアルファの月5~10万円を目指す
⑤長く働くことを最優先する
◆ 貝原益軒の『養生訓』に学ぶ(人生の幸せは後半)
◆ 人生100年時代を予測した田中真澄の「終身現役」
◆ 3つの専門戦を組み合わせてオンリーワンになる藤原和博メソッド
◆ 大杉潤は、①財務戦略、②ビジネス書、③発信力の組み合わせ
この本の中盤では、「まずは年金を知ろう!」および「銀行がすすめる投資商品がダメな理由」について、著者の考え方を説明しています。主なポイントは次の通りです。
◆ マネープランは「人生プラン」で3つのポイント
①何歳まで働くのか
②何歳から年金を受け取るのか
③どんなライフスタイルを送るのか
◆ ジョブ型雇用と働き方の多様化で中高年は活躍できる
◆ 70歳定年と年金受給開始70歳への移行が同時に進む
◆ 自らの年金を把握する3点セット(➀ねんきん定期便、②ねんきんネット、③日本年金機構の窓口相談)
◆ 基礎年金は、40年加入・75歳まで繰り下げの「理論最高値」を目指す
◆ 銀行が勧める手数料の高い商品は買わない
◆ 手数料の安い外貨建てインデックス投信を長期・分散・積立でじっくり買う
◆ つみたてNISAは欧米では常識の長期投資による資産形成ができる優れた制度
◆ インデックス投信の王道「米国株S&P500インデックス投信」で信託報酬の安いものへの投資がオススメ
◆ リアル店舗の安心感もあるSMBC日興證券のオンライントレードがオススメ
本書の後半では、「老後ライフスタイルを決定づける終の住処」および「老後資金の作り方年表と7原則」について考察しています。主なポイントは以下の通り。
◆ 大前研一の説く「人が変わる3つの方法」でライフスタイルを決める
①住む場所を変える
②付き合う人を変える
③時間配分を変える
◆ 人生100年時代は家の寿命より人の寿命が長いので、「終の住処」が最も大切
◆ 自宅での「看取り」が増えるこれからは「終の住処」の重要性がさらに高まる
◆「終の住処」は定年前後のタイミングで、地方の中古物件を現金で買うのがオススメ
◆「終の住処」のポイントは4つ(➀自宅寿命を延ばす、②毎月の低コスト、③生活コストが安い、④病院や介護施設に入れる立地)
◆ 老後資金は60歳から作れる、最良の方法が「定年ひとり起業」
◆ 20代は自己投資が最優先、ビジネス書の多読は最も効率が良い
◆ 30代は子どもへの教育投資、40代は両親への介護サポート
◆ 50代で長く働けるセカンドキャリアの準備
◆ 60代は「老後資金作り」のスタート
◆ 70代はライフワークに絞り込むサードキャリアを準備
◆ 80代以降も生涯現役で積立投資を継続
◆「家計の収支バランス」が老後資金のポイント
また、公務員や会社員から独立、ひとり起業をして、魅力的な人生設計で活躍する以下の4人の方々(敬称略)の起業ストーリーがコラムとして掲載されています。
◆ 竹内誠一(竹内FP社労士事務所代表)
◆ 立花岳志(プロブロガー)
◆ 船橋由紀子(英語学習コーチ)
◆ 日下部理絵(マンショントレンド評論家)
この本の締めくくりとして著者は、「定年ひとり起業」で魅力的な人生を送るために大切な考え方や行動習慣として、次のメッセージを記しています。
◆ 自分ならではの専門性を組み合わせてオンリーワンの存在に
◆ 好きなことを仕事にして生涯現役、生涯貢献
◆ 60歳から老後資金は作れる
◆ 働き続けるから健康になる
◆ ライフスタイルを決める「終の住処」
また、昨年2021年3月13日に出版した前著『定年ひとり起業』(自由国民社)も併せてお読みいただければ、より実践しやすくなり、お薦めします。
2022年3月27日に、「大杉潤のYouTubeビジネススクール」【第220回】定年ひとり起業 マネー編にて紹介しています。
ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。
では、今日もハッピーな1日を!【2720日目】