「50代以降も、年金が足りないからという理由だけで働くのではなく、自分らしい働き方でワクワクする仕事をしたい」と思いませんか?と問いかけ、その方法を解説している本があります。
本日紹介するのは、1963年東京都出身で、広告代理店、上場企業の広報、人事管理職を経て、現在は横浜美術大学教授、森美術館理事、アート・コレクターの宮津大輔さんが書いた、こちらの書籍です。
宮津大輔『定年後の稼ぎ方 今すぐスタート!「好き」から作る 』(日経BP社)
この本は、これまでのキャリアを振り返り、「これからの15~20年間、もう一度自分らしい働き方をするためにはどうしたらいいのか?」を突き詰め、著者が実践してきた「人生二刀流」というメソッドを紹介・解説している書です。
本書は以下の6部構成から成っています。
1.人生ドン底時代に生まれた私の「人生二刀流」理論~2本の刀=稼ぎ力で1人前
2.実践!「人生二刀流」開眼メソッド~誰でも5年で免許皆伝を目指す
3.好きなことでお金を稼ぐ「副業」のすすめ~ライフワークをライスワークへ
4.本業を守るために~コンプライアンス、就業規則について徹底指南
5.サラリーマン・アートコレクター宮津大輔直伝「アート的思考」の磨き方~アートが生み出すアルゴリズム
6.「人生二刀流」免許皆伝に向けて~人生折り返し地点で仕事を学びなおす
この本の冒頭で著者は、転職先の通信会社がM&Aで買収されることを繰り返し、合計7社で生き残ってきた経験を、次の「5つの必要なこと」として披露しています。
◆ 挨拶は常に自分から。そして、できるだけ明るく、気持ちよく。
◆ 周囲のメンバーとは、自分から積極的にコミュニケーションを取ろう。
◆ 知らないことは、恥ずかしがらずに聞きまくろう。
◆ 未経験のことでも、恐れず好奇心を持ってトライしてみよう。
◆ 上司には、敬意をもって接しよう。
続いて、本書で紹介する「人生二刀流」メソッドの特徴として、次の3点を挙げています。
◆ 机上の空論ではなく、実際に著者の宮津大輔が試し、体験しながら改良を重ねたもの
◆ 個人の体験記だけでなく、人事管理職としてのプロフェッショナルな視点を加えた
◆ 本業の傍ら副業に取り組む「パラレル・キャリア」の探し方と、定年後の働き方を視野に入れた「セカンド・キャリア」を構築する方法(その進化形として、独立・起業を目指す)
この本で紹介している「人生二刀流」は、私が昨年出版した『定年後不安 人生100年時代の生き方』(角川新書)にて提唱した「トリプル・キャリア」による人生設計と前半部分が全く同じコンセプトになっており、強く共感しています。
宮津さんの本では、中盤から「人生二刀流」の具体的な進め方を解説しています。以下のような手順です。
◆ 自分の市場価値を知る、漢字1字で表現
◆ 人生棚卸し
◆ 将来の夢(=あるべき姿)
◆ 自分株式会社の中・長期計画を策定
◆ 自分の強みと弱み
◆ 人脈マップ
◆ 好きなことの専門知識を広げ、「5年で副業の種を2本目の刀にする」道筋を立てる
◆ 勤務先の就業規則、社内規定は必読、遵守する
◆ 何より大切にすべきは「健康管理」
◆ 今まで以上に、本業に真摯に取り組む
本書の終盤では、サラリーマン・アートコレクターとして活躍する著者の「アート的思考」の磨き方が語られています。「アートから何を学んだのか」という視点で、ポイントは以下の通り。
◆ 好きなことを通じて得られたヒントが人生に大きな影響を与えてくれる
◆「教養」と「論理」はアートで鍛えられる
◆ 作品鑑賞時の質問が、アート的思考を鍛える
◆ アートは世界とつながっている
◆ 欧米でアート対話鑑賞法が盛んなのは、アルゴリズムを通して自分なりの見方を確立するため
本書の最後で著者は、「人生二刀流」免許皆伝十箇条を、次の通り提示しています。
1.中・長期のビジョンを持つべし
2.効率的に時間を使うべし
3.甘えを捨ててプロフェッショナルたれ
4.有言実行!法螺は吹くべし
5.人的ネットワークを広げるべし
6.セルフ・ブランディングに努めるべし
7.共存共栄Win-Winに努めるべし
8.人の3倍励むべし
9.本業を大切にし、シナジーを高めるべし
10.好きな分野を極めるべし
あなたも本書を読んで、「定年後の稼ぎ方」を学び、今すぐ「好き」から作る「人生二刀流」を実践してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!